コンテンツにスキップする

円全面高、米貿易摩擦懸念や日銀出口への思惑重し-対ドル105円半ば

更新日時
  • ドル・円は一時105円36銭まで円高・ドル安進行
  • 株安続くならドル・円とクロス円は円買い-FXプライムbyGMO

東京外国為替市場の円は主要通貨に対して全面高。トランプ米政権の輸入関税方針を受けて貿易摩擦激化への警戒感が強まったことに加え、日本銀行の出口戦略を巡る市場の思惑も重しとなり、円買いが優勢となった。

  円は5日午後4時27分現在、主要10通貨全てに対して前週末終値を上回っている。ドル・円相場は0.4%安の1ドル=105円38銭。米国の通商政策を懸念して日本株が下落したことを背景に、一時は105円36銭まで円高・ドル安が進んだ。前週末2日には一時105円25銭と2016年11月10日以来のドル安・円高水準を付けていた。

  FXプライムbyGMOの柳沢浩チーフアナリストは、「日本株に加え、米国株先物も下落しており、株安が続くなら、ドル・円とクロス円はともに円買いの流れが続くだろう。トランプ政権の貿易摩擦への姿勢が強硬になっている。欧州車への関税導入を示唆し、日本車にも関税引き上げの観測が出てきやすい」と指摘。「日本勢は105円割れまでドル・円が下げてほしくない印象だが、海外勢はこだわりないので海外時間で105円割れを試すと思う」と述べた。

ドル・円相場の推移

  5日の東京株式相場は4営業日続落し、年初来安値を更新した。日経平均株価は前週末比139円55銭(0.7%)安の2万1042円09銭で引けた。

貿易摩擦に関する記事は以下をご覧下さい。

  CIBC金融商品部の春木康部長は、「ドル・円は株安もあって海外勢中心に戻り売り基調であるが、米貿易政策の行方がどうなるかの見極めとなっている」と指摘。「仮に貿易戦争となればドルにとって良いことはない。リスクオフ的な動きも出やすく、ドル・円は105円を割り込み、103円を目線に下値を探るリスクが出てくる。ただ、105円割れからは円ロングのポジションもたまりやすく、反転が近づいてくるだろう」と述べた。

  この日午後の衆院議院運営委員会では、日銀副総裁候補の若田部昌澄、雨宮正佳両氏への所信聴取・質疑が行われた。

  FXプライムbyGMOの柳沢氏は、「前週末の黒田東彦総裁発言がきっかけだが、若田部氏も出口論に言及。日銀は物価目標達成を目指している以上、いずれ出口戦略を検討せざるを得ないだろう」と分析。「参院や日銀金融政策決定会合でも出口戦略が繰り返されるとドル・円の上値を抑える材料にならざるを得ない」と語った。

  ユーロ・ドル相場は同時刻現在、0.3%安の1ユーロ=1.2278ドル。午前に一時1.2365ドルと2月20日以来のユーロ高・ドル安水準を付けた後、午後には1.2269ドルまで売られる場面があった。

  ドイツの社会民主党(SPD)は4日の党員投票で、メルケル首相率いるキリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)との連立に加わることを決定した。一方、同日実施されたイタリア総選挙の結果は、3陣営のいずれも過半数に届かないハングパーラメントになる見通し。

  ソニーフィナンシャルホールディングスの石川久美子為替アナリストは、ドイツ大連立政権やイタリア総選挙を挙げ、「ユーロに関しても、まだ不安が残って買えない。そもそも今週はポジションが取りづらい」と述べた。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE