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債券相場は落ち着き取り戻すとの見方、黒田総裁の「間違いない」発言

  • 国内勢は総裁発言の全体をみて押し目買いか-三菱モルガン
  • 総裁発言を受けて市場は先週末に金利急騰と円高・ドル安で反応
日本銀行の黒田東彦総裁

日本銀行の黒田東彦総裁

Photographer: Stefan Wermuth/Bloomberg
日本銀行の黒田東彦総裁
Photographer: Stefan Wermuth/Bloomberg

日本銀行の黒田東彦総裁が先週末に金融緩和策からの出口に言及したことは、市場に大きなサプライズとなり長期金利の急騰と円高の加速を招いたものの、債券相場は今週落ち着きを取り戻すとの見方が優勢となっている。

  三菱UFJモルガン・スタンレー証券の六車治美シニアマーケットエコノミストは債券市場について「国内勢は総裁発言の全体をみて、押し目買いで入ってくるのでないか」と述べた。岡三証券の鈴木誠債券シニアストラテジストも「今週は落ち着きを取り戻すのではないか。為替や株式市場が不安定な中で、債券がそんなに売られることはない」と予想した。

  黒田総裁は2日午後の衆院議院運営委員会で、2%の物価目標の達成を前提に2019年度頃に出口を検討するのは間違いないとの見通しを示した。これを受け、新発10年物国債利回りは一時0.08%と約1カ月ぶり水準に急騰した。円の対ドル相場は1ドル=105円台前半と16年11月以来の高値を付ける場面があった。

●三菱UFJモルガン・スタンレー証券の六車治美シニアマーケットエコノミスト:

  • 「間違いない」という表現に新鮮味があった
  • ただ、物価目標の達成が前提なので、達成すれば出口の議論というのは、よく考えれば当たり前のこと。金利低下が進んでいたタイミングだったので、利食い売りや海外勢の機械的な先物売りのきっかけに使われた
  • 国内勢は総裁発言の全体をみて、押し目買いで入ってくるのでないか

  
●岡三証券の鈴木誠債券シニアストラテジスト:

  • そもそも債券市場では19年度も物価目標は達成できないとの前提で取引をしている向きが多い
  • 今週は落ち着きを取り戻すのではないか。為替や株式市場が不安定な中で、債券がそんなに売られることはない

  
●みずほ証券の稲垣真太郎マーケットアナリスト:

  • 総裁が出口の時期などに具体的に言及したこと自体にやや意外感
  • 債券市場は物価目標の達成を踏まえた出口の時期が19年度頃より遅れると織り込んでいた可能性がある

  
●野村証券の中島武信クオンツ・ストラテジスト:

  • 金利コントロール策の微修正に当たる10年債利回りの誘導目標引き上げを「7月か9月」に実施すると予想
  • 次期正・副総裁の新体制が始動する4月から織り込みが始まるとみていたが、織り込み期間に少し余裕を持たせた印象がある
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