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3月2日の海外株式・債券・為替・商品市場

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次の通り。

◎NY外為:ドル指数続落、週間では上昇-貿易戦争を警戒

  2日のニューヨーク外国為替市場ではドルが主要10通貨の多くに対し下落。貿易戦争への警戒感が強く漂った。ドル指数は低下したものの、週間ベースでは2週連続の上昇となった。

  トランプ米大統領が鉄鋼とアルミニウムの輸入関税賦課の方針を前日発表したことが、この日の世界金融市場にも響き渡った。欧州連合(EU)は報復措置の一環として米国産の二輪車やジーンズなどを対象とした輸入関税を検討していると明らかにしたほか、カナダは米国が関税導入なら報復すると明言した。

  ニューヨーク時間午後4時30分現在、主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は前日比0.3%低下。ユーロは対ドルで0.5%高の1ユーロ=1.2326ドル。ドルは対円で0.5%安の1ドル=105円73銭。一時は105円25銭まで下げた。

  経済成長の減速や北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉を巡る懸念がすでに重しとなっていたカナダ・ドルはこの日、米ドルに対して年初来安値を更新し、週間ベースの下げを2%に拡大した。カナダ・ドルは今年に入り、主要10通貨の全てに対し下落している。

  ユーロは買われ、1ユーロ=1.2336ドルで日中高値を付けた。投資家はリスク回避の戦略をとりつつ、米関税の発表前に形成したドル買い持ちを巻き戻すことを試みた。週末に行われるイタリア総選挙とドイツSPD党員投票の結果は、ユーロへのリスク要因として注目されている。

欧州時間の取引

  世界的な保守主義の広がりが米経済に悪影響を与えるとの懸念が強まり、米国債利回りの低下に追随してドルが下落した。日本銀行の黒田東彦総裁は2日、2019年度ごろに金融緩和からの脱却について検討を始めると発言。同年度前後に2%のインフレ目標を達成できる可能性が高いとも述べ、円は上昇した。
原題:Dollar on Track for Second Weekly Gain as Loonie Languishes(抜粋)
Dollar Tracks Yields Lower as Yen Boosted by Kuroda Comments(抜粋)

◎米国株・国債・商品:S&P500上昇、ダウ下落-国債値下がり

  2日の米株式市場ではS&P500種株価指数が上昇。日中上げ下げを繰り返す方向感のない展開だったが終盤に上げた。トランプ大統領が関税賦課を表明したものの、厳しい保護政策にはつながらないとの観測が広がった。米国債とドルは下落した。

  • 米国株はS&P500種が上昇、ダウ平均は下げ縮める
  • 米国債は下落、10年債利回り2.87%
  • NY原油反発、関税パニックから落ち着き取り戻す-週間で下落
  • NY金は反発、貿易戦争のリスクで逃避需要

  S&P500種は終盤に上げを拡大し、この日の高値付近で終了。ダウ工業株30種平均も一時下落幅が400ドルに迫ったが、下げを縮小した。

  貿易戦争の懸念から一時売りが広がったが、その後市場は落ち着きを見せた。これは、大統領が一見すると政策に対して断固たる姿勢を取っているようでも、後に撤回するという最近のパターンから、実際に導入される関税は世界の成長を阻害しないのではという楽観が強まったことが背景。

  S&P500種株価指数は前日比0.5%高の2691.25。ダウ工業株30種平均は70.92ドル(0.3%)安の24538.06ドル。米国債市場ではニューヨーク時間午後4時48分現在、10年債利回りが6ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の2.87%。

  ニューヨーク原油先物市場のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物は反発。トランプ政権による関税賦課が貿易戦争にエスカレートするリスクで、朝方は下げていたが、当初のパニックが幾分和らいだ。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物4月限は前日比26セント(0.4%)高の1バレル=61.25ドルで終了。週間では約3.6%の下落。ロンドンICEの北海ブレント5月限は前日比54セント上げて64.37ドル。

  ニューヨーク金先物相場は4日ぶりに上昇。鉄鋼・アルミに関税を賦課すると表明したトランプ大統領が強硬姿勢を緩めない中、世界の市場に不安が広がり、金に安全性を求める動きが活発化した。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物4月限は前日比1.4%高の1オンス=1323.40ドルで終了した。

  ノースウェスタン・ミューチュアル・ライフ・インシュアランスのウェルスマネジメント部門の最高投資ストラテジスト、ブレント・シャット氏は「トランプ大統領が交渉者だということが常に忘れられている。人は交渉する時、最終的に望む地点から交渉することはない。きのうの関税表明は観測気球を揚げたもので、米国に対し快く何か差し出す用意があるというのであれば、こちらから報いることもあるだろう」と述べた。

  トランプ大統領は2日、「貿易戦争は良いものだ。勝つのは簡単だ」とツイートし、鉄鋼とアルミニウムに輸入関税を課す計画に対する世界の反発に立ち向かった。この関税賦課により米国に対する報復措置が予想されることから、経済成長の見通しは一段と不透明になっている。

  QSインベスターズの株式戦略責任者、ジェームズ・ノーマン氏は「人は不安になると一段と過剰に反応する傾向が強い」とし、「それが現在の市場環境だろう」と続けた。
原題:Stocks End Higher, Bonds Fall Amid Tariff Tumult: Markets Wrap(抜粋)
Crude Ends a Bad Week With a Bump Higher as Tariff Panic Eases
Potential Global Trade War Lifts Gold as Investors Seek Haven

◎欧州債:イタリア国債が下落、総選挙控え-ドイツ債も上げ消す

  2日の欧州債相場は、イタリア国債が4日の総選挙を前に下げに転じた。同日に大連立の是非を問うSPD党員投票の結果公表が予定されているドイツの国債も、序盤は世界的な株安で上昇していたが、夕方までにほぼ変わらずとなった。

  イタリア国債先物は引け直前の1時間に上げを失った。同国10年債利回りは一時5週間ぶりの低水準を付けたが、2ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の1.97%で終了。

  ドイツ株の指標であるDAX指数が2%を超える下げとなったことが中核国債を支えた。ドイツ30年債利回りはJPモルガンが「売り」としている水準に一時接近。ストラテジストらは1.25-1.30%のレンジ下限でショート再参入を模索している。
原題:Italy BTPs Reverse Gains Before Vote; End of Day Curves,Spreads(抜粋)

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