コンテンツにスキップする

日本生命:マスミューチュアル生命を1042億円で買収-窓販強化へ

更新日時
The Nippon Life Insurance Co. headquarters stands in Osaka, Japan,.

The Nippon Life Insurance Co. headquarters stands in Osaka, Japan,.

Photographer: Tomohiro Ohsumi
The Nippon Life Insurance Co. headquarters stands in Osaka, Japan,.
Photographer: Tomohiro Ohsumi

日本生命保険は2日、マスミューチュアル生命保険を1042億円で買収することで合意したと発表した。メガバンクや証券会社の窓口で富裕層に対する保険販売に強みを持つマスミューチュアルを傘下に収め、窓販を強化する。

  日本生命は、マスミューチュアル・インターナショナル(MMI)からマスミューチュアル株式85%を取得し、5、6月に子会社化、取締役や監査役を派遣する予定。MMIは15%の株式を保有し続け、井本満社長は留任する。2日会見した日本生命の三笠裕司取締役常務執行役員によると、今後、タイミングをみて商号変更を検討しているが、三井生命との合併や機能分離は検討していない。

  16年7月に米マスミューチュアルから打診があったのが今回の経営統合の始まり。日本生命では営業職員による販売を前提にシステムなどが構築されており、多様かつ急速に変化する顧客ニーズへの対応が遅れがちだった。マスミューチュアル生命がグループに加わることで、幅広い商品を幅広い金融機関チャネルに迅速に供給することが可能になる。

  一時払い商品での窓販シェアは17年12月末で、日本生命グループ5.8%、マスミューチュアル3.9%で合計9.7%。15年に買収した三井系金融機関に強い三井生命と、地銀に販売網を持つ日生本体に、マスミューチュアル生命のグループ3社体制で、中長期的に窓販市場を先導する地位確立を目指す。

格付けポジティブ

  ムーディーズ・インベスターズ・サービスの牧本聡一郎シニアアナリストは、今回の経営統合は、競合に比べて遅れている日本生命の銀行窓販チャネルを強化するため格付けにはポジティブとの見方を示した。また、買収金額は日本生命グループの純資産の1%程度に相当し、財務基盤への影響は限定的という。

  マスミューチュアル生命は1999年に米エトナ・グループと資本提携した平和生命保険が前身。相続・贈与ニーズなど富裕層に訴求力のある商品や、顧客ニーズを迅速に捉えた商品供給力に強みを持つ。17年12月末時点での総資産は2兆8330億円。同年3月時点の社員数は426人。同社の井本社長は「当社が弱いのはブランディングとプレゼンス。日本生命と一緒に地銀を含めたいろいろな金融機関に広げていければビジネスのポテンシャルはまだ広がる」と述べた。

  三笠常務は「当社の国内事業基盤強化はこれで終わったと思っていない」と述べ、引き続き拡大の機会を検討する方針を示した。マスミューチュアル生命株式の15%を保有し続けるMMIのエディ・アーメッドCEOは日本生命と「国内以外でも協業の可能性を模索していきたい」と述べた。

  国内の人口減少や少子高齢化を背景に日本生命は15年3月、自社以外からの事業純利益を10年後に1000億円に増やすことを目指し、最大1兆5000億円の投資が必要と発表していた。三井生命保険を買収(約2800億円)に続き、海外では16年に豪生保のMLCを子会社化(約1800億円)、17年12月には米運用会社のTCWに出資(約550億円)している。

(会見内容など全体的に加筆しました.)
    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE