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3月1日の海外株式・債券・為替・商品市場

更新日時

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次の通り。

◎NY外為:ドル下落、トランプ大統領の輸入関税発表で売りに転換

  1日のニューヨーク外国為替市場では、ドルが早い時間の上昇から下げに転じた。トランプ米大統領が鉄鋼とアルミニウムの輸入に関税を課す方針を明らかにしたことでリスク選好度が一変し、株式が急落したのが背景。

  ドルは主要10通貨のほぼ全てに対し下落した。トランプ大統領は米国が鉄鋼輸入に25%、アルミニウム輸入に10%の関税を課す計画だと表明。北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉の協議が進み、米政権が環太平洋連携協定(TPP)に復帰する可能性を示唆していただけに、投資家が動揺した。リスク回避ムードが一気に強まり、円はドルに対するそれまでの下げを埋めて上昇した。欧州委員会のユンケル委員長が米の関税に「強い姿勢で対応」すると述べた後、ユーロと円はドルに対する日中高値を付けた。

  ニューヨーク時間午後4時30分現在、主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は前日比0.3%低下。ユーロは対ドルで0.6%高の1ユーロ=1.2266ドル。ドルは対円で0.4%安の1ドル=106円25銭。

  米国株は午後の取引で急落、S&P500種株価指数は前日比で一時2%安まで下げ幅を拡大した。

  ドルは円に対し、午後に106円16銭で日中安値を付けた。朝方には米国株が高く寄り付き、リスク選好の動きが強まる中で上昇し、107円20銭に達していた。

  朝方の取引では、個人消費支出やISM製造業総合景況指数といった米経済指標でインフレの落ち着きが確認され、ドルが上昇した。

欧州時間の取引

  ドルが主要10通貨の大半に対して上昇。パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長が上院銀行委員会の証言で利上げペースを速める可能性を残すとの見方が広がった。また、トランプ大統領が輸入金属への関税を発表すると報じられたことも、ドルの追い風になっていた。
原題:Dollar, Stocks Drop as Trump Tariffs Stoke Trade Concerns(抜粋)
Dollar Builds on Powell Gains as Trump Said to Announce Tariffs(抜粋)

◎米国株・国債・商品:株が大幅安-トランプ大統領の鉄鋼関税表明で

  1日の米株式相場は大幅安となった。一方で米国債は上昇。トランプ大統領が鉄鋼・アルミニウム輸入に関税を課す方針を表明したことが手掛かりとなった。関税賦課を巡っては製造業団体や欧州連合(EU)から反発の声が上がった。

  • 米国株は大幅安、トランプ大統領の輸入関税表明で
  • 米国債は上昇-10年債利回り2.81%
  • NY原油続落、2週間ぶり安値-株安や米供給増懸念で
  • NY金は3日続落、今年の上げ消す-米景気堅調で需要減退

  トランプ大統領はこの日、業界幹部との会合で関税賦課の方針を表明。これに反応しS&P500種株価指数は大きく下落、一時100日移動平均を下回った。またダウ工業株30種平均も400ドルを超える下げとなった。米供給管理協会(ISM)はこの関税賦課について「大きな誤り」だと批判。一方、欧州委員会のユンケル委員長は、新たな関税には「断固たる」姿勢で対応すると表明した。米連邦準備制度理事会(FRB)高官らは先に、貿易障壁を設けないことが世界経済にとってプラスになるとの認識を示していた。

  S&P500種株価指数は前日比1.3%安の2677.67。ダウ工業株30種平均は420.22ドル(1.7%)下げて24608.98ドル。ニューヨーク時間午後4時51分現在、米国債市場では10年債利回りが5ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の2.81%。

  ニューヨーク原油先物市場のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物は続落。終値で2週間ぶりの安値となった。株式相場の下落が背景。米国の原油増産は一段と勢いがついてきたとの見方も広がった。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物4月限は前日比65セント(1.1%)安の1バレル=60.99ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント5月限は90セント下げて63.83ドル。

  ニューヨーク金先物相場は3営業日の続落となり、年初来の上昇分を失った。一連の米経済指標で景気の強さがさらに示唆されたことから、利上げ観測が高まった。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物4月限は前日比1%安の1オンス=1305.20ドルで終了した。これで年初来0.3%の下落となった。

  ニューブリッジ・セキュリティーズ(ニューヨーク)の市場担当チーフストラテジスト、ドナルド・セルキン氏は「トランプ大統領が関税賦課を表明し、株は下げた」と指摘。「自動車価格を押し上げることになる。鉄鋼とアルミを使用する製品は値上がりする」と続けた。

  市場の反応は一様ではなかった。S&P500種の資本財株の指数は下げた一方、USスチールやニューコアは上昇。下げが目立ったのはフォード・モーターやゼネラル・モーターズ(GM)など自動車銘柄。低調な自動車販売を受けて早い段階から下落していたが、さらに下げを拡大した。

  関税賦課を巡るニュースはボラティリティーにも影響。オプション取引所CBOEのボラティリティー指数(VIX)は20未満から、23を上回る水準に上昇した。

  コロンビア・スレッドニードル・インベストメンツのポートフォリオマネジャー、ジーン・タヌッツォ氏は「債券市場はしっかりとしたショック吸収材の役割を果たしている」と指摘。「1月遅くには、金利上昇懸念がリスク選好に影響し株と債券がともに下げていた。だが現在では、債券利回りは十分高い水準に上昇し、株にとってマイナスの日にはバッファーの役割を果たせるようになっている」と分析した。
原題:Stocks Sink, Bonds Rally on Trump’s Metals Duties: Markets Wrap(抜粋)
Oil at Two-Week Low as Equities Dip, Concerns Linger Over Shale
Gold Futures Wipe Out 2018 Gain as U.S. Growth View Curbs Demand

◎欧州債:周辺国債がアウトパフォーム、イタリア債にアジア勢の買い

  1日の欧州債相場は、英国債が上昇する中でユーロ圏中核国債も堅調だった。パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の議会証言の間、米国債はほぼ安定していた。周辺国債はアウトパフォーム。ロンドンを拠点とするトレーダーの1人によると、総選挙を前にしたイタリアの国債にアジア勢の買いが入った。

  英国債は寄り付きから上昇。短期資金動向が大幅な流入超だったことから上げ幅をさらに広げた。10年債利回りは4ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の1.45%。2023年償還債入札の需要はまずまずで、応札倍率は2.37倍と前回の2.07倍から上昇した。

  スペイン債の入札には平均的な需要が集まったが、フランス債入札への需要は弱く応札倍率が低下した。

  イタリア債の上昇は選挙直近まで続いている。ロンドンを拠点とするトレーダーは、イタリアの選挙とドイツSPDの党員投票の結果にアジア勢は安心感を持っていると指摘。

  コメルツ銀行のストラテジスト、クリストフ・リーガー氏は電子メールで、日本の投資家は「通常、クレジットリスクについて極めて保守的」だが、「そのような政治イベントが通過すると常にスプレッドが縮小した過去の経験から、待っていたくはなかったのだろう」とコメントした。
原題:Peripheral Euro Bonds Outperform Amid Supply; End-of-DayCurves(抜粋)

(NY外為、米国株・国債・商品を更新します.)
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