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債券の代わりとして注目された高配当株、米利上げ懸念で問題児に

  • 高配当株に連動するETF、16年以来最大の資金流出-月間ベース
  • 米国の有配企業、レバレッジは市場の3倍に-ドイツ銀

投資家は何年にもわたる金利低迷を受け、一貫した配当を求めて特定のセクター株に一斉に投資してきた。しかし、米国で年内3回以上の利上げがほぼ確実視される今、こうした高配当株はむしろ、9年続いた米国株の強気相場が危機にある可能性を示す証拠として取り沙汰されている。

  債券の代用証券として知られるこのセクター株には、せっけんやおむつなどの日用品やインスタント食品その他を販売する企業が含まれる。株価が高騰するハイテク株や銀行株のような勢いの価格リターンは見込めないが、株主に現金を還元する力は抜群。生活必需品メーカーや電話会社、公益企業の配当利回りは屈指の高さだ。

  ところが、S&P 500種株価指数の配当利回りは米国債利回りとの比較で低下し、今では2008年以来の低水準。パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の2月27日の議会証言が短期金利の上昇懸念を緩和させることはほとんどなかった。米2年債利回りは現在約2.3%と、約10年ぶりの高水準で、米国株の配当利回りの1.9%を上回っている。

Making an Income Statement

  PIMCOのグローバルクレジット担当最高投資責任者(CIO)、マーク・キーセル氏は2月21日にブルームバーグテレビジョンとのインタビューで「3年ぶりに、債券は株式と比べてエキサイティングに見え始めている」と述べ、 「クオリティーが高めのポートフォリオでは、ボラティリティーが3分の1で株式とほとんど同様のリターンが得られる」と指摘した。

  投資家も注目していることが資金フローに表れている。2月はこれまでに10億ドル強が、高配当企業の株式に連動する上場投資信託(ETF)から引き揚げられており、米金融当局が約10年ぶりの利上げを実施した16年前半以降で最大の月間資金流出となるペース。

  ドイツ銀行の分析によると、米金融当局が利上げを進める中で、債券の代用となる銘柄の配当利回りは2年債利回りとの比較で低下し続ける可能性がある。企業は増配するため債券市場を大いに利用しており、欧州の配当実施企業のレバレッジは膨張し、米企業でもそれ以外の企業との比較で3倍に高まっているという。ドイツ銀のアナリストらは2月28日付のリポートで「この方針は長期的には持続不可能だ。債券利回りが16年に底を付けてから、高配当企業の株価は市場をアンダーパフォームしている」と指摘した。

Bond Proxy Pain
Aristocrats Lose Appeal

原題:Bond Proxies Turn Into Problem Children as Rate-Hike Fears Rise(抜粋)

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