鉱工業生産は4カ月ぶり低下、予想下回る-基調判断引き下げ

更新日時
  • 基調判断は「生産は緩やかな持ち直し」に、下方修正は15年8月以来
  • 指数は前月比6.6%低下-2月は前月比9.0%上昇、3月は2.7%低下

1月の鉱工業生産指数は、前月比で4カ月ぶり低下となり、市場予想を下回った。基調判断は「生産は緩やかな持ち直し」に下方修正した。判断の引き下げは2015年8月以来。経済産業省が28日発表した。

キーポイント

  • 鉱工業生産指数は前月比6.6%低下(ブルームバーグ調査の予想中央値は4.0%低下)の99.5-前月は2.9%上昇
  • 前年同月比は2.7%上昇(予想は5.3%上昇)-前月は4.4%上昇
  • 製造工業生産予測調査によると、2月は前月比9.0%上昇、3月は同2.7%低下
  • 商業動態統計の小売業販売額は前年比1.6%増(予想は2.4%増)と3カ月連続の増加ー前月は3.6%増加

背景

  市場予想では、昨年12月の上昇の反動により、1月の鉱工業生産は低下するという見方が大勢だった。前回の製造工業生産予測調査でも低下が見込まれていた。先行きについては増加基調という分析がある一方、増産の鈍化を指摘する声もある。

  日本経済は輸出主導で成長が続いており、政府の2月の月例経済報告では、生産は「緩やかに増加している」との判断を維持した。ただ為替や株式市場が不安定な動きを見せており、経済の見通しを不透明にしている。円は16日、1年3カ月ぶりに1ドル=105円台に突入し、現在は106ー107円台を上下する展開が続く。

エコノミストの見方

  • 大和証券の永井靖敏チーフエコノミストは電話取材で「ここまで下振れするとは予想していなかった」と述べた。今後は慎重に見ざるを得ず、1-3月期でみても「緩やかな回復しか期待できない」と分析している。現在は内需の伸びを欠いており、「輸出が回復している割には生産もあまり伸びない」という状況だという。
  • SMBC日興証券の丸山義正チーフマーケットエコノミストはリポートで、特にICT(情報通信技術)分野で「調整リスクは大きい」との見方を示した。1月の結果は「明確なネガティブ・サプライズ」であり、1-3月期についても「少なくとも減速が不可避であり、先行きに対して過度に強気になるべきでもないだろう」とみている。

詳細

  • 鉱工業生産は15業種全てが前月比低下、輸送機械工業、はん用・生産用・業務用機械工業の2業種の寄与が大きい
  • 経産省は昨年12月は、これら2業種の上昇寄与大きく、その反動が1月に顕在化と説明ー北米の自動車販売減速の影響も
  • 百貨店・スーパー販売額は前年比0.5%増-市場予想は0.4%増
(エコノミストコメントを差し替え詳細を追加しました.)
    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE