昨年10-12月期の設備投資は5期連続プラス、市場予想を上回る

更新日時
  • 設備投資額は前年同期比4.3%増の11兆4000億円-予想は3.0%増
  • 景気回復背景に設備投資も拡大局面、製造業が強い-農中研の南氏

財務省が1日発表した法人企業統計によると、昨年10ー12月期の全産業(金融・保険を除く)の設備投資は、前年同期比で5期連続のプラスとなった。市場予想を上回った。

キーポイント

  • 設備投資額は前年同期比4.3%増の11兆4000億円(ブルームバーグ調査の予想中央値は3.0%増)-前期は4.2%増
  • 国内総生産(GDP)改定値に反映されるソフトウエア除く設備投資は同4.7%増の10兆4596億円(予想は2.7%増)-前期は4.3%増
  • 全産業の売上高は同5.9%増の358兆2061億円-前期は4.8%増
  • 全産業の経常利益は同0.9%増の20兆9410億円-前期は5.5%増

背景

  景気回復を背景に設備投資は順調に推移している。政府は2月の月例経済報告で、設備投資は「緩やかに増加している」との基調判断を維持した。企業収益の改善を受け、先行きも「増加していくことが期待される」との見方だ。人手不足を補う省力化も企業の設備投資を後押しする。

  10-12月期GDPの速報値は前期比0.1%増(年率0.5%増)と、28年ぶりに8期連続のプラス成長となった。企業収益が過去最高を更新する中で、設備投資は0.7%増と5期連続の増加だった。12月公表の日銀短観によると、2017年度の全規模・全産業の土地を除いた設備投資は前年度比7.5%増となる見込み。

  輸出の拡大が生産や設備投資の増加に結びつく好循環が続くためには、為替市場の安定も鍵になる。円は16日、1年3カ月ぶりに1ドル=105円台に突入し、現在は106ー107円台を上下する展開が続く。

エコノミストの見方

  • みずほ証券の上野泰也チーフマーケットエコノミストは電話取材で、設備投資の結果は「GDPの上方修正要因にはなる」との見方を示した。一方、経常利益は季節調整済み前期比で2四半期連続で減少しており、円高を受け1ー3月期の下振れリスクの高まりを部分的に裏付けていると分析。今年前半は「景気は踊り場的な様相を呈しそうだ」とみている。
  • 東海東京調査センターの武藤弘明チーフエコノミストは、18年の設備投資は「緩やかに増加する」との見方を示した。世界景気には下振れ懸念が出ているが、現時点では設備投資は維持されるとの見方だ。

詳細

  • 設備投資額は10ー12月期としては過去4番目の水準-スマートフォンや自動車向け電子部品、生産自動化向け部品の生産能力増強投資が好調と財務省
  • 売上高は5期連続増-製造業では建設機械や半導体製造装置、自動車が好調だったほか、非製造業では資源価格の上昇や堅調なインバウンド需要も寄与
  • 経常利益は6期連続増で過去2番目の高水準-建設機械や半導体製造装置、生産自動化向け部品が好調と財務省
(エコノミストコメントを差し替え、詳細を追加しました.)
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