米国株へのブラックロックの強気な見方は間違い-ラッセルが反論

  • 米国株よりも欧州株を明確に選好-ラッセルのストゥルケンボーム氏
  • 「潜在的なリターンとリスクの両面でわれわれの見解が優れている」

異なる意見によってマーケットは形成されるものだが、世界最大の運用会社であるブラックロックが先週示した欧州株よりも米国株に強気な見方に対して、ラッセル・インベストメントは異議を唱えた

  ブラックロックが太鼓判を押す米国株の力強い収益モメンタムは、2970億ドル(約31兆7000億円)を運用するラッセルのシニア投資ストラテジスト、ウーター・ストゥルケンボーム氏にしてみれば、利益のポジティブサプライズのハードルを引き上げる懸念材料でしかない。さらに、ブラックロックがリポートで強調した業績予想のリビジョンレシオについて同氏は、リターンの先行指標として大した実績はないと断じた。

  ストゥルケンボーム氏はブログへの投稿で、米国株に関する「ブラックロックのストラテジストや、同じ見方の業界専門家の見解を尊重する」としながらも、「われわれは丁重に異議を唱える」と述べた。米政府の財政刺激策はインフレを促し、財政赤字を悪化させ、金利の上昇をもたらすものであり、これがバリュエーションを危険にさらすと同氏はみている。

       
  同氏は「グラフはリターンの大半がバリュエーションの変化によって生じたことを明確に示しているが、最近の相場下落は全く影響しなかった」と説明。「結果としてわれわれは、インフレ進行や金利の上昇、金融政策の不確実性をより深刻なリスクとして受け止めている」と述べた。

  ブラックロックの世界主任投資ストラテジストのリチャード・ターニル氏はリポートでバリュエーションのリスクに言及する一方、景気循環の今の状態では短期的に、利益拡大の方が重要な要素だと解説。欧州株については投資判断を「中立」に引き下げている。

  これに対しラッセルは米国株よりも欧州株を「明確」に選好。欧州の経済成長は力強く、企業の収益率は拡大、インフレリスクは「事実上存在しない」とみるストゥルケンボーム氏は、「欧州には興奮するような規模の大きい財政刺激策はないかもしれないが、潜在的なリターンとリスクの両面において、われわれの見解の方が優れている」と述べた。

原題:BlackRock Has It Wrong on U.S. Stocks, Russell Investments Says(抜粋)

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