ソフトバンクのビジョン・ファンドに心配無用、投資家に恩恵

  • 企業価値が上昇して投資回収できれば喜ばしいはず-ミスラ氏
  • 新興企業に必要以上の資金提供とベンチャーキャピタル業界は懸念

Pedestrians walk past a SoftBank Group Corp. store in Tokyo, Japan.

Photographer: Akio Kon/Bloomberg
Photographer: Akio Kon/Bloomberg

ソフトバンクグループの巨大なテクノロジーファンドがディール価格に及ぼす影響をベンチャーキャピタル業界が不安視するのを尻目に、ソフトバンクはむしろ同社に感謝してほしいと言う。

  ソフトバンクが設立した世界の最先端技術に投資する「ビジョン・ファンド」の責任者、ラジーブ・ミスラ氏は「バリュエーションが上昇し、そうした価格でエグジットすることができれば、投資家にとって喜ばしいことだ」と発言した。同氏は配車アプリの中国の滴滴出行や米ウーバー・テクノロジーズ、シェアオフィスの米ウィーワークのディールに言及、これら企業の初期の投資家はソフトバンクに持ち分を売却して資金を回収している。  

  だが、ベンチャーキャピタルの業界からみれば、ソフトバンクによるディール攻勢は悩みの種だ。新興企業に必要以上または使い切ることができないほどの資金を提供し、バリュエーションをあまりにも高く押し上げているとして懸念を表明した。

ビジョン・ファンド責任者のミスラ氏、投資戦略について語る

(出所:Bloomberg)

  1000億ドル(約10兆7000億円)規模を予定するビジョン・ファンドは2017年に世界有数の新興企業数社に資金を提供、ウーバーへの90億ドルを筆頭にウィーワークには44億ドルを投じた。今年は中古車販売ポータルサイトを運営するドイツのアウトアインス・グループへの出資計画を発表。同社の企業価値を約29億ドルと評価している。

  ミスラ氏は、犬の散歩アプリからフィンテックの新興企業までビジョン・ファンドの幅広い投資先が互いに協力し合う可能性に期待を示す。バルセロナで開催中のモバイル・ワールド・コングレスでインタビューに応じた同氏は「ウーバーのドライバーを対象に、アウトアインスが中古車を売ったり、保険会社のレモネードが契約するなど、ポートフォリオ内の企業間で間違いなく合弁はあり得る」と語った。同氏はまた、欧州でのディールを増やしたい意向も示した。

原題:SoftBank Thinks Tech Investors Should Enjoy Its Deal Spree(抜粋)

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