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日本株3日続伸、米金利安定し過度の景気懸念薄れる

更新日時
  • 米10年債利回りは2.83%まで低下、VIXは4日連続で下がる
  • 米国株はハイテク中心戻り歩調、アップルは新アイフォーン投入へ
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27日の東京株式相場は3営業日続伸。米国の長期金利低下が持続、為替の円高も一服し、景気や企業業績に対する警戒感が後退した。電機や自動車、機械、精密機器など輸出株、化学や鉄鋼、非鉄金属など素材株、鉱業株中心に買われ、相対的に景気敏感セクターの強さが目立った。

  TOPIXの終値は前日比15.53ポイント(0.9%)高の1790.34、日経平均株価は236円23銭(1.1%)高の2万2389円86銭。両指数とも5日以来、およそ3週間ぶりの高値を回復。

  損保ジャパン日本興亜アセットマネジメントの狩野泰宏シニア・インベストメントマネージャーは、「株価調整は米金利の水準ではなく、急に動いたことによるボラティリティー上昇とそれに伴う機械的な売りがすべての発端だった」と指摘。米国株は、2.9%程度の金利なら実体経済に大きな影響はないとのリアクションになっており、「日本も含めてまだ適温相場は変わっていないというのがマーケットの基本観にある」と話した。

東証外観

Photographer: Akio Kon/Bloomberg

  26日の米国債は10年債利回りが一時2.83%まで低下し、シカゴ・オプション取引所のボラティリティー指数(VIX)は4日連続で低下し、15.8となった。米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長の議会証言を27日に控え、インフレ兆候に対する政策当局者らの反応は予想ほど積極的ではないとの観測が広がった。

  米国株もダウ工業株30種平均が2営業日連続で300ドル以上上げ、高バリュエーションの情報技術セクター中心に戻り歩調を強めている。きょうのドル・円は1ドル=106円台後半から107円近辺で推移、前日の日本株終了時点は106円52銭だった。

  大和証券の高橋和宏株式ストラテジストは、「エネルギー価格以外では足元で米国のインフレ圧力は高まっておらず、FRBが利上げを急ぐことはないだろう」と予測。パウエルFRB議長による政策についても、「もともと大きな変化がないとみられている。これまでの米長期金利の上昇は利上げに対する市場の確信ではなく、思惑によるもの」とみている。

  もっとも、きょうの日経平均は一時300円以上上昇、TOPIXも1.6%高と19日以来の日中上昇率となったが、午後後半は伸び悩み。重要日程を前に米S&P500種Eミニ先物がやや軟調だったことも影響した。大和証の高橋氏は、「米国と比べ日本株の戻りの鈍さは1ドル=110円を割り込む円高が影響している」とし、現状の為替水準では「来期増益は維持できるだろうが、業績予想の下方修正や企業側の慎重な期初計画につながりやすい。チャート上で5日と6日の間に空けた窓(空白)を埋めに行くだけの動きはみられない」としている。

  東証1部33業種は鉱業、電機、保険、非鉄金属、精密機器、化学、鉄鋼、輸送用機器、機械など28業種が上昇。下落はサービス、陸運、海運など5業種。売買代金上位では、米アップルが年内に新型アイフォーン発売を予定しており、日本電産やアルプス電気、ミネベアミツミなど関連銘柄が高い。アブダビの油田権益の新規取得と延長契約を結んだ国際石油開発帝石、野村証券が投資判断を新規「買い」とした良品計画も上げた。半面、スタートトゥデイやガンホー・オンライン・エンターテイメント、大東建託、ヤマトホールディングスは安い。

  • 東証1部の売買高は13億2910万株、売買代金は2兆6299億円
  • 値上がり銘柄数は1201、値下がりは751
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