Photographer: Bloomberg/Bloomberg

米国債市場は一触即発、でも大手ファンドはリスク恐れず

  • インフレ加速は緩やか、利回り上昇に歯止め掛かる-PIMCO
  • 野村AMは一斉売りの中でデュレーション伸ばす
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債券市場が弱気相場に入ったというビル・グロース氏の見解に誰もが同意しているわけではない。

  10年物米国債利回りが心理的な節目である3%に近づいているが、パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)は金利変動の影響を受けやすい資産配分へと戻り始めた。野村アセットマネジメント(AM)もデュレーション(平均回収期間)を伸ばしつつある。

  これらの運用会社は、成長とともにインフレが大々的に復活し債券利回りを押し上げるという説に疑問を投げ掛ける。グロース氏にとっては、債券弱気相場入りは1月に、10年債利回りが2.5%を超えた時に確認された。一方、PIMCOや野村は供給増やタカ派的な連邦準備制度にもかかわらず、米国債売りが加速するとは考えていない。

  PIMCOのマネジングディレクターでポートフォリオマネジャーのジェラルディン・サンドストロム氏(ロンドン在勤)は、デュレーションを伸ばせる段階にきたとの見方を示し「インフレが急激に高まるとは考えていない」と述べた。インフレ率は緩やかに上昇し、金融当局が目標とする2%付近にとどまると予想。利回り上昇には歯止めが掛かるとみている。

  デュレーションは債券価格の金利に対する感応度の指標。長いほど、金利上昇時に大きく値下がりする。

  野村AMのリチャード・ホッジズ氏は、オプションを使って昨年11月以降の国債下落をうまくヘッジできた。最近数週間はポートフォリオの平均デュレーションを伸ばし始めた。「12月と1月を通じてデュレーションはマイナスだったが、今はプラス圏だ」と同氏は述べた。

  連邦準備制度は量的緩和(QE)で購入した債券の保有を減らしつつ、着実に利上げを進めている。欧州中央銀行(ECB)は既に購入を縮小し、9月末には終了する可能性もある。そうではあるが、投資家は長めのデュレーションについて弱気過ぎるのではないかとアナリストらは問い掛ける。

  米10年債利回りは先週一時2.95%に達したが、米時間26日は約2.84%で推移している。

Risky Business

Duration is back on the menu for some funds

ICE BofAML Global Broad Market Index

原題:Treasuries Are on Knife-Edge But Big Funds Are Ready to Add Risk(抜粋)
Treasuries Are on Knife-Edge But Big Funds Ready to Add Risk (2)

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