Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

ドル・円は下落、月末需給や日銀総裁発言で一時106円台前半

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  • 朝方107円27銭まで上昇した後、106円44銭まで下落する場面も
  • パウエルFRB議長の議会証言に注目-ステート・ストリート

東京外国為替市場でドル・円相場は下落。日米株高などを背景にドル買い・円売りが先行した後、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)の議会証言を27日に控えて慎重姿勢が強い中、月末の輸出企業の売りや日本銀行の黒田東彦総裁発言などが重しとなり下落に転じた。

  ドル・円は26日午後3時半現在、前週末比0.4%安の1ドル=106円52銭。朝方に107円27銭まで上昇した後は水準を切り下げ、一時106円44銭と19日以来の安値を付けた。主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は一時0.3%低下した。ドルは主要10通貨に対して全面安。

  FXプライムbyGMOの柳沢浩チーフアナリストは、ドル・円について、「きょうは28日月末のスポット末日にあたり、輸出業者のドル売りが出た。国会での黒田総裁発言も円買い材料。変わったことは言っていないが、物価は徐々にプラス幅を広げていると発言し、出口論のイメージも嫌気された」と説明した。

  黒田日銀総裁はこの日、衆院予算委員会第一分科会で金融政策について答弁し、「経済は極めて順調に拡大している。物価は徐々にプラス幅を広げている」と発言。「粘り強く緩和を続けることが2%物価達成に不可欠」とも述べた。

  米長期金利はこの日の時間外取引で一時1ベーシスポイント(bp)低下の2.85%程度を付けた。一方、東京株式相場は続伸し、日経平均株価は前週末比260円85銭(1.2%)高の2万2153円63銭で取引を終えた。

  26日の米国では、セントルイス連銀のブラード総裁やクオールズFRB理事が講演する。またパウエルFRB議長による米下院金融委員会での半期に一度の議会証言は、当初予定より1日早まり、米東部時間27日午前10時に行われる。

  ステート・ストリート銀行の若林徳広在日代表兼東京支店長は、「パウエル議長の議会証言で、今年は3~4回利上げするとのFRBの方向に変更があるのか注目。インフレは年明けに強かったのが減速する印象。パウエル議長の見方が変わるのか、メッセージが違うのか注目されている」と語った。

  一方、みずほ証券の鈴木健吾チーフFXストラテジストは、「景気や『悪い金利上昇』とも言われている今回の金利上昇に対する認識と、それに対して何回の利上げが妥当かという話をしてくるだろう。今のままいけば年3回ペースが妥当ということを言ってくると思う」と見込む。 

  ユーロ・ドル相場は同時刻現在、0.2%高の1ユーロ=1.2325ドル。ユーロ・円相場は0.1%安の1ユーロ=131円29銭。23日には一時130円94銭と昨年9月15日以来のユーロ安・円高水準を付けた。

  ステート・ストリートの若林氏は、ユーロに関して、英国の欧州連合(EU)離脱交渉やイタリア総選挙などを注目材料に挙げた。

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