大和証券グループが新卒給与引き上げへ、野村上回る給与水準

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The Daiwa Securities Co. is displayed on a glass door at one of the company's branches in Tokyo, Japan.

Photographer: Kiyoshi Ota
Photographer: Kiyoshi Ota

大和証券グループ本社が2018年度から初任給を引き上げる計画であることが、関係者への取材で分かった。優秀な人材の獲得競争が激しくなる中、同額だった野村ホールディングスを上回る見通しだ。

  大和証Gは4月に入社予定の約600人の新入社員のうち総合職の給与を、現在の月額24万5000円から引き上げる考えで、2年ぶりの増額となる。別の関係者によれば、野村HDは新卒の給与については現時点で据え置く方針だ。

  国内大手やメガバンク系証券では新卒のほとんどを個人投資家向けのリテール業務に配属しており、人材獲得のため競争力のある給与体系整備に取り組んでいる。今回賃上げが実現すれば、大和証Gは大手5社でトップになる公算が大きい。

国内トップ5の新卒給与

SMBC日興は独自に支給している退職金前払額3万7000円を除く

  野村HDは17年、新卒給与を大和と同水準の24万5000円に24万円から引き上げた。一方、大和証Gは据え置きを決めた。みずほ証券は5月、今年から24万5000円に23万円から引き上げる方針を公表、証券各社の競い合いが続いている。

  日本証券業協会の鈴木茂晴会長はブルームバーグ・ニュースの取材に対し、「給与は優秀な学生を採るための重要なファクターの一つだ」とし、「リテールの金融商品はとても似ていて、きちっと説明して納得して買ってもらわねばならず、コンサルティングができなければだめ。いかに優秀な人材を採用するかだ」と語った。

ブラックマンデー超える

  大和証Gの大橋玲子広報担当によれば、同社は新卒の賃上げについては決まっていないが、子育てなどで経済的負担がかさむ20代から30代前半には4-5%程度の賃上げを実施する方針だ。野村HDの佐藤誠士広報担当は、新卒の給与を上げるかどうかについては現時点では未定だと述べた。

  日本取引所グループによれば、日本株市場での個人による現物株の売買動向は4週連続の買い越しで、2月1週(5-9日)の買越額は7458億円とブラックマンデーのあった1987年10月3週を上回り過去最大となった。リテール業務の重要性はこれまで以上に高まってきている。

  この他、大手証券では三菱UFJモルガン・スタンレー証券の初任給が23万円、SMBC日興証券は独自の退職金前払給3万7000円を含み27万円を支給している。三菱モルガンの市橋浩司広報担当は、来年度の給与体系について「上げる方向で検討してる」とブルームバーグの取材に回答した。SMBC日興の田中慶広報担当はベース引き上げについて、「現状維持の方向で検討中」だという。

英語記事:College Grads Are Set for Higher Pay at Japan Securities Firms

(第8段落にSMBC日興のコメントを追加しました.)
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