アマゾン繁栄が二極化促す-市場集中「氷山の一角」とフランス中銀

  • 市場集中で利益拡大しても長期的成長の可能性と生産性を損なう恐れ
  • 起業件数の急減を見ても分かる通り、新規参入の障壁は以前より高い

An Amazon.com Inc. package.

Photographer: Andrew Harrer/Bloomberg
Photographer: Andrew Harrer/Bloomberg

競争についていえば、経済学の教科書は正しかったとフランス銀行(中央銀行)は分析している。

  米フェイスブックやアマゾン・ドット・コムなどテクノロジー大手は、市場集中に向かうトレンドの「氷山の一角」だ。利益の点では良いかもしれないが、長期的に見れば成長の可能性と生産性を損なうリスクがあるとの見解が、仏中銀の新たな調査報告で示された。

  仏中銀のエコノミスト、ソフィー・ギユーヌフシ氏によると、2002-12年に米産業セクター全体の6割強で業界大手8社の市場シェアが拡大した結果、利益は増えたものの、投資と給料の伸びはこれに追い付いていない。投資が鈍化すれば今後の経済成長の可能性が損なわれるほか、企業の売上高のうち勤労者の懐に入る割合が減り、社会の二極化が一層進む可能性がある。

Bigger Share

Over 60% of U.S. industries saw their eight biggest firms grow in dominance from 2002-2012

Source: Banque de France

A reading above zero indicates an increase in market share by the largest firms

  さらに新たな起業件数の急減を見ても分かる通り、新規参入の障壁は以前より高くなっている。

  より規模の大きい企業が圧倒的な成功を収めている理由は不明だ。最も優れた企業が勝ち残っていることを示す兆候か、技術的進歩の結果といえるかもしれないが、ギユーヌフシ氏は納得しない。同氏は「他の調査ではより悲観的なシナリオが示唆されており、市場集中度の高まりは、競争障壁が高くなっている事実に起因すると考えられる。利益の拡大と投資の減少が2番目の仮説を裏付ける」と説明した。

Lagging Behind

Investment and salaries have failed to keep pace with profits in U.S. companies

Source: Banque de France

原題:The Rise of Amazon, Facebook May Be Bad News for the Economy(抜粋)

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