ドル全面高、株安一服や実需の買いで-ドル・円は107円台乗せ

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  • 朝方の106円66銭から水準を切り上げ、終盤に一時107円13銭まで上昇
  • パウエルFRB議長証言、緩やかな利上げ政策踏襲-外為オンライン

東京外国為替市場でドルは主要10通貨に対して全面高。日米の株安一服や実質的な五・十日に伴う需要などを背景に、ドル買いが優勢となった。ドル・円相場は1ドル=107円台に乗せた。

  ドル・円相場は23日午後3時39分現在、前日比0.3%高の107円10銭。朝方に106円66銭を付け、終盤にかけて107円13銭まで上昇する場面があった。主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は一時0.2%高の1128.39まで上昇した。

  外為オンライン情報サービス室の佐藤正和顧問は、「先週の一時105円55銭から反発して2円ちょっと上げたが、108円まで届かず、上値が重い展開が続いている。ダウンサイドリスクはあるが、110円台からの下げが速かったので戻している」と説明。来週のパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の議会証言については、「米景気はしっかりしており、緩やかな利上げ政策を踏襲すると思う。米金利高が米株安を刺激しないようにすると思う」と述べた。

  この日の米国市場の時間帯には、FRBが半期に1度の金融政策報告書を議会に提出するほか、ニューヨーク、ボストン、クリーブランド、サンフランシスコの各地区連銀総裁らが発言するイベントがある。来週はパウエル議長が28日に下院金融委員会、3月1日に上院銀行委員会で証言する予定だ。

  日経平均株価は反発し、前日比156円34銭(0.7%)高の2万1892円78銭で取引を終えた。米S&P500種ミニ先物は時間外取引で一時0.5%高。一方、米長期金利は一時1ベーシスポイント(bp)高の2.94%程度まで上昇した。

  総務省が発表した1月の全国消費者物価指数(生鮮食品を除くコアCPI)は前年比0.9%上昇となり、市場予想(0.8%上昇)を上回り、13カ月連続上昇となった。

  SBI証券IFAビジネス部の相馬勉部長は、日銀新体制では副総裁が若田部昌澄氏に代わるが、「リフレ派なので大きく政策が変わる雰囲気ではない。当面、金融政策に変わりはないとの見方から、CPIへの反応は鈍い」と述べた。

  ユーロ・ドル相場は同時刻現在、0.3%安の1ユーロ=1.2299ドル。欧州中央銀行(ECB)が22日に議事要旨を公表した1月開催の政策委員会では、フォワードガイダンスの文言の調整は時期尚早だとの見解で一致した半面、今年の早い時期に姿勢を見直すことが可能とも付け加えた。

  SBI証の相馬氏は、「ECB議事要旨は、フォワードガイダンスの大きな枠組み変更はなく、特に変わっていない」と分析。「ユーロはダブルトップを形成する動き。一方、ドル指数は逆向きでダブルボトムを形成する動き」と述べた。

  外為オンラインの佐藤氏は、ユーロ相場を取り巻く環境について、「イタリア総選挙など政治リスクを控えポジション調整の動きも重なっている。目先はECBの金融政策変更への関心は薄れて政治リスクに目が向きやすい」と指摘。「1.22ドルを割れると1.20ドルが見えてくる可能性がある」と語った。

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