米国債利回り上昇の影にECB、タイミングが示す

  • ECBの巨額購入が投資家を米国債に押しやる
  • ECBの緩和縮小の兆候が出ると米国債利回りは上昇

欧州中央銀行(ECB)の政策見通しを巡る市場の認識の変動が、米国債利回り上昇に大きな役割を果たしているという考え方がある。米国債利回りは昨年9月に上昇し始め、先月に加速して世界の株式市場を揺るがせた。

  「利回り上昇ECB元凶説」の根底にあるのは、ECBの政策が米連邦公開市場委員会(FOMC)よりもはるかに大きな影響を市場に及ぼすという認識だ。ECBの債券購入の規模は巨大で、域内各国政府の発行高を上回る。これによって閉め出された欧州の投資家が、米国債など他の市場に向かったというのだ。ECBの量的緩和(QE)開始以降、欧州の投資家が購入した外債は1兆ユーロ(約132兆円)以上だという試算もある。

  ECBの重要性に米国債トレーダーが初めて気付いたのは昨年6月だ。ドラギ総裁がポルトガルのシントラで行った発言がタカ派的と見なされ世界中で債券利回りが上昇した。秋には、ECBが債券購入の縮小を発表するという観測が高まり、ECBが債券購入を半減させることを検討しているとブルームバーグ・ニュースが報じた10月半ばから、利回りは急上昇し始めた。

  また1月に公表された議事要旨は、当局者らがフォワードガイダンスの表現を微調整する用意があることを示したが、この後も米国債利回りは上昇した。

原題:ECB to Blame for Surge in U.S. Yields? Timing Is Suggestive (1)(抜粋)

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