Photographer: Noriko Hayashi/Bloomberg

日本株下落、FOMC議事録で米利上げの加速警戒

更新日時
  • 21日の米10年債利回りは急上昇、14年1月以来の2.95%に
  • 大金融相場は終了、景気冷やさぬ金利水準を模索中とりそな下出氏

22日の東京株式相場は下落。米国金融当局の議事録で米利上げピッチが速まるとの見方が広がり、長期金利の上昇が景気や株価に悪影響を及ぼすと懸念された。為替の円高推移も嫌気され、電機や鉄鋼など景気敏感株のほか、陸運や建設など内需株も安く、東証1部33業種は全て下げた。

  TOPIXの終値は前日比15.44ポイント(0.9%)安の1746.17と3日続落、日経平均株価は234円37銭(1.1%)安の2万1736円44銭と反落した。

  りそな銀行アセットマネジメント部の下出衛チーフストラテジストは、「米国長期金利の上昇を受け、低利安定の環境に慣れ切っていたマーケットに景気後退への不安が高まってきている」と指摘。世界の大金融緩和相場は終わり、調整に入っている今の株式相場は「景気を冷やさない金利水準の均衡点を探る入り口にある」との見方を示した。

東証内株価ボードのウオッチャー(イメージ)

Photographer: Akio Kon/Bloomberg

  米連邦準備制度理事会(FRB)が21日に公表した1月30、31日開催の連邦公開市場委員会(FOMC)議事録では、当局者らが経済成長やインフレ見通しに前向きな見方を強めつつあることが示された。

  利上げペースが速まるとの見方から、同日の米10年債利回りは2.95%と6ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇、2014年1月以来の水準に達し、米国株はS&P500種株価指数が0.6%安と続落した。野村証券投資情報部の若生寿一エクイティ・マーケット・ストラテジストは「マーケットは年内の米利上げが3回なのか、4回なのかを見極め切れず、株式相場の乱高下は続く」と警戒する。

  きょうの日本株は朝方から幅広い業種に売りが先行、午前半ばにかけドル・円が1ドル=107円60ー70銭付近から107円15銭までドル安・円高の動きが強まると、日経平均も一時343円(1.6%)安まで下げ幅を広げた。東洋証券の大塚竜太ストラテジストは、「CTA(商品投資顧問)などが金利上昇を懸念して株を売った米国の流れを引き継いだ可能性がある」とみていた。日本時間今夜の米国株動向を探る目安になるEミニS&P500先物は基準価格に対し終始マイナス圏で推移、日本株は午後も弱い展開が続いた。

  東証1部33業種は全て安く、下落率上位は鉄鋼、電気・ガス、鉱業、空運、建設、海運、陸運など。売買代金上位では、北米事業の低迷で減損処理を検討していると日本経済新聞が22日に報じたリコーが売られ、ファナックや信越化学工業、積水ハウス、東ソー、ANAホールディングス、新日鉄住金が安い。半面、自社株買いの方針が好感されたNTT、JPモルガン証券が投資判断を強気に上げた大塚ホールディングス、メリルリンチ日本証券が強気判断を継続し、車載半導体のシェア反転、拡大を見込んだルネサスエレクトロニクスは高い。

  • 東証1部の売買高は13億4948万株、売買代金は2兆5902億円
  • 値上がり銘柄数は542、値下がりは1455
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