Photographer: John Taggart

米国債利回り、市場が恐れるべき「レッドライン」は3%ではない

  • 3.5%に達しても、必ずしも株売りにはつながらない
  • 「4%を超えれば問題だ。5%超なら大問題だ」-ゴラブ氏

2週間前の激しい株式相場調整についてさまざまな仮説が立てられた。最も有力だったのは10年物の米国債利回りが、市場が恐れる3%の「レッドライン」に近づいたためという説だ。

  しかしそれは違うと、クレディ・スイスの米国株チーフストラテジスト、ジョナサン・ゴラブ氏は言う。

  同氏は20日の顧客向けリポートで、自身が中立の金利と考える3.5%に10年債利回りは達していないと指摘。「誰もが利回り上昇は良くないと言うが、思い込みを捨ててデータを見てみれば、そうではないことが分かる」とし、長期金利が「3%を超えれば、それは良いことだ」と記した。

  ここ2年ほど株価と米国債利回りは共に上昇してきた。クレディ・スイスのデータによると、利回りが上昇した日のS&P500種株価指数リターンは2016年については年率プラス43.5%。17年はプラス31.2%だった。

  ゴラブ氏はまた、10年債利回りが中立金利の3.5%に達しても、必ずしも株売りにはつながらないとみている。問題はその後の利回りの軌道で、同水準にとどまるならS&P500種への影響はない見込み。「4%を超えれば問題だ。5%超なら大問題だ」としている。

  同氏は今のところ、10年債利回りはさらに50-60ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇する可能性があり、その場合S&P500種は5-6%値上がりするとみている。

  最近の株式相場調整については労働市場とインフレの動向が原因との考えを示し、「労働市場は引き締まっており、インフレ率は予想より高かった。インフレ高進は企業に対するコスト圧力になり、これが続けば利ざやを圧迫する」と分析した。

原題:Market’s Red Line for Yields Isn’t Where Everyone Thinks It Is(抜粋)

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