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「現金お断り」が当たり前-急激に進むキャッシュレス化に中銀も困惑

  • 最もキャッシュレス化が進んだ社会と見なされているスウェーデン
  • 「eクローナ」構想が浮上-現金の補完機能持たす可能性

「現金お断り」の看板や表示を見掛けることが、ますます当たり前になっている。決済のデジタル・モバイル化が進むスウェーデンの店舗やレストランでの話だ。

  あまりに急激なペースで現金が使われなくなっていることに、スウェーデン当局は眉をひそめる。中央銀行法の見直しが行われる中で、今夏にも中間報告が出る。

Foreign Currency At A Travelex Exchange

スウェーデン・クローナ紙幣

Bloomberg

  議会で中銀法見直しを担当するマッツ・ディレン氏は、「現金の利用減少が急激過ぎればインフラ維持が難しくなるだろう」と言う。中間報告にどのような提案が盛り込まれる可能性があるのかについてはコメントを控えた。

完全キャッシュレス化に進むスウェーデン

Markets:European Open "(出所:ブルームバーグ)

  地球上で最もキャッシュレス化が進んだ社会と広く見なされているスウェーデンでは、銀行支店の多くが現金の取り扱いをやめている。多くの店舗や飲食店、美術館は今、カードかモバイルでの決済しか受け付けない。だが高齢者を中心にデジタル社会になじめない人も多く、欠点もある。

Disappearing Cash

Value of Swedish notes and coins in circulation has dropped to the lowest level since 1990

Source: Statistics Sweden

  スウェーデンの現金流通額は昨年、1990年以来の低水準を記録。2007年のピークから40%余り減っている。16、17両年の落ち込みは過去最大だ。先月公表されたインサイト・インテリジェンス年次調査によれば、17年に現金決済を少なくとも週1回行ったスウェーデン人は全体のわずか25%。4年前の63%から急減した。36%は一切現金を使わないか、年1、2回だけだと回答した。

  対応を迫られているスウェーデン中銀は、公式通貨のデジタル発行が必要かどうかを検討している。スウェーデン・クローナの電子版、いわゆる「eクローナ」とも言うべきデジタル通貨だ。最終案は来年遅くまでまとまらない見通しだが、浮上しているアイデアは完全に現金に取って代わるものではなく、あくまで現金を補完する機能をデジタル通貨に持たすというものだ。

原題:‘No Cash’ Signs Everywhere Has Sweden Worried It’s Gone Too Far(抜粋)

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