OPECのハト派だったサウジ、原油価格で強硬姿勢に転じる

  • 供給不足が生じるとしても年内は減産を継続するべきだ-ファリハ氏
  • 経済改革を推進するためには原油価格押し上げが必要-RBC

サウジアラビアは数十年にわたり、石油輸出国機構(OPEC)内の穏健派の代弁者として、ベネズエラやイランなどの原油価格押し上げ要請に抵抗してきた。ここに来てその役割が変化しつつあるようだ。

  OPEC主導の減産により、原油価格は2年前の2倍に上昇し、過剰となっていた原油在庫はほぼ正常な水準に戻っている。しかし、サウジのファリハ・エネルギー産業鉱物資源相は、さらにその先を望んでいる。

ダーランのキング・アブドルアジズ世界文化センター内

Photographer: Simon Dawson/Bloomberg

  ファリハ・エネルギー相は、小規模な供給不足が生じるとしても産油国は年内は減産を継続するべきだと主張。「原油市場のバランスが若干失われても良い」と述べた。

成功では不十分

OPECは在庫をほぼ解消したがサウジはその先望む

出所:IEA

  ムハンマド・ビン・サルマン皇太子が、過去最大級となる国営石油会社サウジアラムコの新規株式公開(IPO)を含む「ビジョン2030」と呼ばれる経済改革に着手する中、サウジが置かれている環境はかつてないほど厳しい。

  ソシエテ・ジェネラルの石油市場調査責任者、マイク・ウィットナー氏は「サウジが原油価格についてもはやハト派ではないのは明らかだ。社会コストやビジョン2030、サウジアラムコの部分上場、私募について考えなければならない。ファリハ・エネルギー相の先週の発言は、非常に明確だった」と指摘する。

  事情に詳しい関係者が、情報が非公開であることを理由に匿名を条件に明らかにしたところによれば、これまで1バレル当たり60ドルの原油価格水準に甘んじてきた同相は現在、70ドルで取引されるべきだと考えている。

  RBCキャピタル・マーケッツの商品戦略責任者、ヘリマ・クロフト氏は、「もしあなたがサルマン皇太子で、自国を抜本的に改革しようとしている」なら、「原油価格は、それが可能になるようなある程度の水準である必要がある」との見方を示した。

原題:Once OPEC’s Oil-Price Dove, Saudi Arabia Takes a Harder Line (1)(抜粋)

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