ドル・円1週間ぶり高値、米金利や日本株支え-108円回復視野との声

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  • ドル・円は14日以来の107円90銭まで上昇
  • 米金利の上昇を受けて108円近辺に上昇する可能性はある-大和証

東京外国為替市場のドル・円相場は14日以来の水準まで上昇。米金利や日本株の上昇が、先週末からのドル買いの動きを後押しした。市場関係者からは、相場が週内にも1ドル=108円台を回復する可能性があるとの声が聞かれた。

  ドル・円は21日午後3時46分現在、前日比0.4%高の1ドル=107円74銭。米国債の大量供給を控えた米金利の上昇と、この日の日本株が底堅く推移したことがドル買いの支えとなり、一時は107円90銭を付けた。朝方は107円20銭台までドル売りに押される場面があったものの、取引が進むにつれて上昇幅を徐々に広げた。

  オーストラリア・ニュージーランド銀行(ANZ)マーケッツ本部の吉利重毅外国為替・コモディティー営業部長は、足元の相場は売られ過ぎたドルの買い戻しの流れが続いていると指摘した上で、ドル・円については「107円半ばがいったん節目として意識されたが、抜けたことで一段のドルショートカバーが進みやすい。ドルインデックスが88で支えられ、90の回復が試される中、ドル・円も週内に108円半ば程度まで戻る可能性がある」との見方を示した。また、「日本株の上昇もドル・円でのドルのショートカバーをしやすくさせている」と付け加えた。  

  米国債券市場では、20日の2年物の国債入札を皮切りに、21日に5年物、22日に7年物と続くため、需給悪化に伴う金利上昇が警戒されている。一方、日経平均株価は、米株安の影響で前日比マイナス圏に沈む場面がみられたものの、総じて小高く推移し、この日の取引を45円高の2万1970円で終了した。

  大和証券の亀岡裕次チーフ為替アナリストは、「米株は急落後に戻り、米長期金利も上昇し、ドル・円は戻している」と指摘。ドル・円は108円近辺に上昇する可能性があるとしたものの、「米株の急落が完全に終わったとは思っていない。株の動きによっては、円高圧力が高まるので、リスクオン・オフの動きになるかを見極めたい」と述べた。

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  日本時間22日午前4時には1月開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事録が公表される。ソシエテ・ジェネラル銀行の鈴木恭輔為替資金営業部長は、議事録について「利上げペースの加速は、既に織り込みが進んでいることもあって、仮に議論されていたことが明るみになったとしても驚きはない」とした一方、「財政刺激策を見据えて、長期的な中立金利の引き上げを議論をしていた場合、サプライズとしては強くなる」と指摘。この場合には「金利が上がって、株が下がるというリアクションも排除できない」と述べた。

  来週にかけては、米連邦準備制度理事会(FRB)が23日に半期に一度の金融政策報告書を議会に提出。パウエルFRB新議長は28日に下院金融委員会、3月1日に上院銀行委員会で証言する予定だ。大和証券の亀岡氏はパウエル新議長の証言について、「緩やかな利上げ継続姿勢を改めて示すと見込んでいる」とし、市場のコンセンサスから外れる内容にならないとみている。

  ユーロ・ドル相場は同時刻現在、前日比0.1%安の1ユーロ=1.2328ドル、ユーロ・円相場は0.3%高の1ユーロ=132円82銭で推移している。

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