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日本株は反発、円安進み業績期待が復活

更新日時
  • ドル・円は一時107円90銭まで円弱含む、日経平均200円超高の場面
  • VIXは再び20乗せ、早め下車の個人やリスクパリティ売りの観測

21日の東京株式相場はTOPIXが小幅に続落。為替の円安推移を受け上昇基調を強める場面もあったが、ボラティリティーの再上昇に対する警戒も根強く、買いの勢いは続かなかった。銀行や保険、証券など金融株が業種別の下落率上位を占め、医薬品や陸運株などディフェンシブセクターも安い。

  半面、前日の米テクノロジー株の堅調や為替動向が好感され、電機や機械、輸送用機器、精密機器など輸出株は上げ、株価指数を下支えした。アナリストが目標株価を上げたブイ・テクノロジーや任天堂が売買を伴い高い。

  TOPIXの終値は前日比0.84ポイント(0.04%)安の1761.61。日経平均株価は45円71銭(0.2%)高の2万1970円81銭と小幅に反発した。

  三井住友アセットマネジメントの市川雅浩シニアストラテジストは、「前日の米国株安と為替のドル高・円安の綱引き」とした上で、マーケットが上値を追いにくいのは「投資家の恐怖心理を示すVIXが20%台に再上昇し、ボラティリティーが高まりつつあることを警戒している」とみていた。

東証内

Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

  きょうのドル・円は一時1ドル=107円90銭と、前日の日本株終値時点106円84銭からドル高・円安に振れた。20日の米国債市場で入札を手掛かりに10年債利回りが2.9%前後と高水準で推移し、ドルが買われた海外市場の流れを受け継いだ。

  小高く始まったきょうの日本株は、早々にマイナス圏に沈むなど朝方は方向感に乏しい展開。為替の円弱含みを材料にその後はプラス圏で推移し、先物主導で午後開始早々に日経平均は一時205円(0.9%)高まで上げ幅を広げた。しかし、円安の勢いがやや鈍ると失速、日本時間21日午後の取引で米S&P500種株価指数のEミニ先物がマイナス転換したことも影響した。不安定な動きは先物主導の色彩が強く、きょうのTOPIX先物の出来高は6万1800枚、日経平均先物は7万8000枚と前日からそれぞれ28%、36%増えた。

  三井住友アセットの市川氏は、「リスクパリティー型のアセットアロケーションにより、ボラティリティーが一定条件を超えると、リスク資産を減らす機械的な売りが誘われる」と指摘。また、世界的に1月下旬からの調整は続き、3月末までは上下幅が振れやすいとみられる中、「直近の下落時に日経平均2万1000円台で買った個人は上値が重いとみて、2万2000円台に入ると売り優勢になる」と話していた。米国株オプションの指標であるシカゴ・ボラティリティ指数は20日、4営業日ぶりの水準となる20.60に続伸した。

  東証1部33業種は保険、証券・商品先物取引、銀行、医薬品、卸売、電気・ガス、陸運など19業種が下落。上昇はガラス・土石製品、電機、その他製品、機械、輸送用機器、精密機器など14業種。売買代金上位では、三菱UFJフィナンシャル・グループやSUMCO、三菱商事、第一生命ホールディングス、大東建託が安く、クレディ・スイス証券が投資判断を下げた大日本住友製薬も売られた。半面、岩井コスモ証券が目標株価を上げたブイ・テクノロジー、メリルリンチ日本証券が目標株価を上げた任天堂は高く、安川電機は反発した。
 

  • 東証1部の売買高は13億8202万株、売買代金は2兆6863億円
  • 値上がり銘柄数は1087、値下がりは897
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