メルク株下落-ギリアドには2700億円支払い義務との陪審認定破棄で

  • C型肝炎治療薬に関連するメルク特許は無効と連邦地裁判事が判断
  • 16年に認定された支払い義務の額は米特許侵害訴訟で過去最高だった

米メルクがC型肝炎治療薬に関連する特許を侵害されたとして米ギリアド・サイエンシズを訴えている裁判で、米連邦地裁の判事は、ギリアドにはロイヤルティー(特許使用料)として25億4000万ドル(約2700億円)を支払う義務があると認定した陪審評決を破棄した。これを受け、20日の米株式市場でメルクの株価は下落した。

  デラウェア州ウィルミントンの連邦地裁の陪審は、ギリアドがC型肝炎治療薬「ソバルディ」「ハーボニー」の売り上げ254億ドルの10%に相当するロイヤルティーをメルクに支払わなければならないとの評決を2016年に下していた。米国の特許侵害訴訟で認定された支払い義務の額としては過去最高だった。これについて、同地裁のレナード・スターク判事は16日、メルクの特許は無効だとするギリアドの主張を認めた。

  メルクの株価はニューヨーク時間午後1時5分(日本時間21日午前3時5分)現在、1.9%安の55.23ドル。ギリアドは1%高の81.49ドルを付けている。

  問題の特許は09年に発行されたもので、メルク傘下のアイデニックスはギリアドの製品を含む全ての主要なC型肝炎治療薬の基礎となっていると主張している。

  スターク判事は、特許保有者にはその発明に関する説明で、他者が必要以上の時間と努力を費やすことなく再現できるよう十分な詳細を提供する義務があると指摘。この件では、メルクの特許が潜在的な化合物をあまりにも多くカバーしており、絞り込むには「過度の実験」が必要となるため、「唯一妥当な認定」は特許が無効だということだとした。

  メルクは判事の決定が「事実を反映していない」として上訴する考えを示した。

原題:Merck Falls After $2.54 Billion Gilead Verdict Is Tossed (2)(抜粋)

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