債券上昇、日銀オペや日本株上げ縮小で買い圧力-20年入札に期待感も

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  • 長期金利は0.055%に低下、2営業日ぶり低水準
  • 日銀だけは着実に買っているため、需給は引き締まる方向-岡三証

債券相場は上昇した。日本銀行による国債買い入れオペの実施や、日本株が午後の取引で急速に上げ幅を縮小する展開となったことを背景に、買い圧力が強まった。

  21日の長期国債先物市場で中心限月3月物は前日比3銭高の150円75銭で取引を開始。午後の取引終盤にかけては、7銭高まで上げ幅を拡大する場面があった。結局は6銭高の150円78銭で引けた。

  岡三証券の鈴木誠債券シニアストラテジストは、 「投資家の資金余剰感が強い中、債券を売る動きがほぼない状況で日銀だけは着実に買っているため、需給は引き締まる方向にある」と指摘。「株式相場が急速に立ち直るというのであれば別だが、依然として不透明感が強いことも債券相場がしっかりする要因になっている」と言う。

  現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の349回債利回りは、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値から横ばいの0.06%で寄り付き、午後には0.5ベーシスポイント(bp)低い0.055%まで買われた。

  日銀はこの日の金融調節で、残存期間1年超5年以下と5年超10年以下の長期国債を対象にした買い入れオペを通知。買い入れ額は1ー3年が2500億円、3-5年が3300億円、5-10年が4500億円と、それぞれ前回から据え置かれた。

過去の日銀オペの結果はこちらをご覧下さい。

  岡三証の鈴木氏は、オペ結果について「特に需給の引き締まりを示す内容ではなかったものの、5-10年ゾーンの利回りはしっかりというイメージ」と指摘。「円高リスクが後退しない限り、当面は減額がないとみられ、年度末に向けて債券相場はじり高の展開になる可能性が高い」とみる。

  この日の東京株式相場は、日経平均株価が一時前日比200円を超える上昇となったが、午後には失速し、結局は45円71銭(0.21%)高の2万1970円81銭で引けた。大和証券の小野木啓子シニアJGBストラテジストは、株価動向を受けた債券相場について、「前場と比べて急激に株式相場の流れが変わっていることに反応して、先物の買いがやや優勢になった」と説明した。

20年債入札

  財務省はあす20年利付国債入札を実施する。163回債のリオープン発行で、表面利率は0.6%に据え置かれる見込み。発行予定額は前回と同じ1兆円程度となる。

  岡三証の鈴木氏は、「3月に国債の大量償還が控えていることも含め、20年債入札は非常に注目されている。順調な結果も期待されており、さらに相場がしっかりする可能性が高い」とし、「長期から超長期にかけてフラット化傾向が続く」と見込む。

  新発20年物は2営業日ぶりに売買が成立し、163回債利回りは横ばいの0.565%で取引を開始した後にやや買われ、0.5bp低い0.56%で推移している。同じく前日に取引がなかった新発30年物57回債利回りも横ばいの0.785%で寄り付いた後、0.5bp低い0.78%で推移している。新発5年物の134回債利回りは横ばいのマイナス0.1%で推移している。日本相互証券によると、いずれの年限も20日の業者間取引で売買が成立しなかった。  

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