みずほFG:海外事業で来期8-9%増益、米法人減税が追い風

  • M&A機会増え、17年度下期は計画上回る勢い-菅野副社長
  • アジア中心にトランザクションバンキング業務が安定成長に寄与

Pedestrians walk in front of Mizuho Bank Ltd..

Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg
Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

みずほフィナンシャルグループは、収益の約2割を占める海外事業で18年度に8-9%の増益を見込む。米国で大型法人減税が決まり、企業が新たな事業投資に動き始めたことが背景にある。

  海外事業を統括する菅野暁副社長は15日、ブルームバーグとのインタビューで、米税制法案の成立後に企業の合併・買収(M&A)案件が増えてきており、下期はM&Aが計画を上回る勢いになっていると明らかにした。来年度はさらに収益機会が増えると見込まれ、粗利益ベースで今期見込み比で8-9%増を期待していると語った。17年度上期は米税制改正の行方が不透明だったことから「米国が足を引っ張る」形で「なぎ」状態の苦しい状況だったという。

  海外事業部門であるグローバルコーポレートカンパニーは、今通期の業務純益で1250億円を狙う。しかし、菅野氏によると、下期の回復が上期減少分を全て打ち返すほどではないため、目標達成に向けては「マイナスが残る」と述べた。17年度上期の業務純益は前年同期比4割減の391億円だった。

  みずほFGは、今上期に23%だったグループに占める海外収益比率を、24年度までに30%に引き上げる計画。海外で非日系優良企業約300グループにフォーカスした「グローバル300戦略」を掲げ、貸し出し以外にも社債・株式の引き受けやM&Aなどで長期的な関係を築き収益基盤の構築を目指している。

米国とアジアで補い合う

  アジアでは現在、融資や決済、貿易金融など顧客企業の資金を一元管理するトランザクションバンキング業務を中心に展開している。日系企業の進出が多いことで成長は安定的で、今期はトランザクションバンキングによる収益が前期比約30%と大きく伸びる見込み。

  菅野氏は、アジアを軸に来期もトランザクションバンキング部門が堅調に伸びれば、M&Aなどの有無で大きく左右される米国の投資銀行業務の「ボラティリティを中和できる」との見方を示す。海外事業を粗利益ベースでみると、米国は39%、アジアは40%程度を占めるが、この割合を変えることなく両市場とも強化していく方針だ。

  今後の海外における買収や提携については、地方銀行などの金融セクタ-ではなく、金融のデジタル技術利用を見据えて、電子商取引(Eコマース)などを行う企業と進めることが合理的との考えを示した。

  日本銀行によるマイナス金利政策の影響で本業の融資が低迷する国内の金融機関は、海外事業を拡大することに活路を見いだしている。みずほ銀行は、15年に英ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド(RBS)から北米ホールセール事業の貸出資産など約365億ドルを約30億ドルで取得三菱東京UFJ銀行も昨年12月にインドネシアのダナモン銀行に約1334億円を出資、今後も段階的に出資して筆頭株主になることで合意している。

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