Photographer: Anindito Mukherjee/Bloomberg

車の未来は「コモディティ」と「趣味」の両極に-トヨタ常務理事

  • シェアリングなどで実用性満たす一方で、個人の愛車は趣味性高まる
  • 英国出身のハンフリーズ氏は1月に就任、デザイン全般を統括する
Photographer: Anindito Mukherjee/Bloomberg

トヨタ自動車でデザイン部門を統括するサイモン・ハンフリーズ氏は15日、技術の進歩を受けて今後自動車のコモディティ化が進む一方、趣味性を訴求する部分との二極化が進む可能性があると指摘、その未来は想定以上に早く来るだろうと話した。

  名古屋市で報道各社のインタビューに英語で応じたハンフリーズ氏は、シェアリングなどのシステムが普及する一方でスポーツカーのような「より特定の目的に適した車を人々は手に入れるだろう」と指摘し、車が「コモディティ化する側面は増えるかもしれない」との見方を示した。一方で自分のために買う車はより洗練されたものとなり、その中間の大衆車としての部分は「徐々になくなっていくだろう」と述べた。

ハンフリーズ氏

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  ハンフリーズ氏は、日常の実用的なニーズの大半がシェアリングなどによって満たされたときに、「人々は万能なものを買う必要性がなくなり、特別にほしいものを買うことができる」と話し、自動車業界の将来を不安視するのではなく逆の側面から見るべきだと提案した。

  トヨタは年明け早々に米国で開かれた国際家電見本市で、自動運転や電動化技術を用いて小売りや外食、配送などさまざまな事業者が活用できる移動車両サービスに取り組むと発表。一方、その数日後にはレースの経験を生かしたスポーツカーのコンセプトを明らかにし、友山茂樹副社長は両極にある、次世代のほろ馬車と競走馬とそれぞれ表現していた。

  電動化や自動運転、シェアリングサービスなどに直面する自動車業界は、すでに「転換点を超えている」とハンフリーズ氏は言う。トヨタが提供しようとするモビリティは「必ずしも四輪だという意味ではない」とし、自動車メーカー、電車メーカーなど輸送の担い手の境界線は変化するとの見方も示した。

  英国出身で日本語を流ちょうに話すハンフリーズ氏は1994年にトヨタに入社。デザイン部の部長や欧州デザイン拠点の社長などを務め、常務理事に就任。先進技術開発カンパニーで先行デザイン担当となっている。デザインの役割は変わりつつあるとし、「社会の将来的な変化を予測し、未来のモビリティ体験の定義と可視化を通じてビジネスの方向性と範囲を再定義するという責任を担っている」と述べた。

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