ドル全面安、対円で1年3カ月ぶり106円割れ-対ユーロ3年ぶり安値

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  • 一時105円55銭と16年11月10日以来のドル安・円高水準
  • ドル・円の下値めどは節目の105円00銭-外為オンライン

東京外国為替市場でドルは主要通貨に対して全面安。ドル売りの流れが継続し、ドル・円相場は1年3カ月ぶりに1ドル=106円台を割り込んだ。ドルは対ユーロでも3年ぶりのドル安・ユーロ高水準を付けた。

  16日午後3時半現在のドル・円は前日比0.4%安の105円71銭。午前に付けた106円35銭から、午後に入って一時105円55銭と2016年11月10日以来の水準までドル安・円高が進んだ。主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は一時0.3%安の1109.94と、14年12月以来の水準まで低下した。

  外為オンライン情報サービス室の佐藤正和顧問は、ドル・円の下落について、「米財政赤字の問題が影響している。米国株上昇に日本株も追いついてきたが、株が上昇しても米金利が上昇してもドル安。流れを変える材料は見当たらない」と説明。「下値めどは節目の105円00銭。105円を割り込めば、日銀・財務省も口先介入を行うだろう。止まらないと100円割れも意識される」と語った。

  16日の東京株式相場は続伸。一時400円超の大幅高となり、前日比255円27銭(1.2%)高の2万1720円25銭で取引を終えた。前日の米国市場でダウ工業株30種平均株価は5日続伸し、前日比300ドル超上昇して終了。米10年債利回りは一時2.94%と14年1月以来の水準まで上昇した。
  
  クレディ・アグリコル銀行の斎藤裕司外国為替部長は、「アジア市場が春節(旧正月)で参加者が薄い中、ドル・円は106円00銭のストップロス(損切り)を付けに行った」と指摘。「105円50銭を付ければ目先、気が済むと思う。一度けん制が出ると105円台は相当市場も神経質なので戻りも早いかもしれない」と語った。

  政府は16日午前、日本銀行の黒田東彦総裁を再任させる人事案を国会に提示し、副総裁には雨宮正佳日銀理事、若田部昌澄早稲田大学教授を充てる案も示した。日銀人事案に対する為替相場の反応は限定的だった。

  ステート・ストリート銀行の若林徳広在日代表兼東京支店長は、日銀の新人事提示について、「もともと市場は現状路線を続けるとみていた。現状路線が継続されるということからオーバーナイトでは円が売られたが、東京時間では動いていない」と述べた。

  ユーロ・ドル相場は同時刻現在、0.3%高の1ユーロ=1.2543ドル。一時1.2555ドルと14年12月以来のユーロ高・ドル安水準を付けた。

  三井住友銀行の宇野大介チーフストラテジストは、「ドルが売られるのは米財政赤字の拡大によるもので、他国がどうこうすることはできない。ドルが売られてユーロが買われる形」と述べた。

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