【個別銘柄】THKや京セラ高い、日電産売られる、トレンドMは急伸

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  • THKは説明会内容を評価する声、京セラは三菱モルガンが格上げ
  • 日電産は社長人事を材料視、トレンドMは良好な事業環境を評価

16日の日本株市場で、株価変動材料のあった銘柄の終値は次の通り。

  THK(6481):前日比4.7%高の4505円。ゴールドマン・サックス証券では、15日開催の説明会で、値上げの浸透、供給能力増の時期、費用面での規律を保てるかといった株式市場の注目点に同社経営陣は期待以上の答えを出したと評価。営業利益500億円への軌道は開けたと判断、2018年12月期の営業利益予想を470億円から500億円(会社計画450億円)、目標株価を4900円から5300円へそれぞれ引き上げた。

  京セラ(6971):3.8%高の6220円。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は投資判断を「中立」から「オーバーウエート」、目標株価を8000円から8500円に上げた。ソーラー関連は減速するとみるが、SPE用部品、自動車部品、半導体パッケージなどの部品事業で成長力が顕在化すると分析した。ソーラーの減速を織り込み19年3月期までの営業利益予想を下方修正した一方で、20年3月期はセラミック系部品の需要拡大に伴う増益効果を勘案し増額した。

  日本電産(6594):3.4%安の1万5935円。吉本浩之副社長が6月20日付で社長に昇格、永守重信会長兼社長が代表権を持つ会長となる人事を発表した。大和証券の細井秀司シニアストラテジストは「既に業務分担されていて業務的には全く変わらないものの、将来永守氏が経営者を退く際のリスクシナリオが顕在化したと見る向きが市場にあるようだ」と指摘。さらに「社長退任を捉えてアルゴリズムやAIによる間違った認識による売りが出た可能性もある」としていた。TOPIXの下落寄与度首位。

  トレンドマイクロ(4704):10%高の6030円。17年12月期の営業利益はその前の期に比べて6.1%増の364億円、今期計画は12%増の407億円。野村証券では、前期営業益は一過性費用で会社計画を下振れたものの良好な事業環境は不変と指摘した。前期は全地域でエンタープライズの需要は好調、クラウド/標的型対策製品が利益成長をけん引していると分析し、今期営業利益は410億円、来期は445億円を予想した。新たな目標株価は7000円。

  科研製薬(4521):10%高の6120円。モルガン・スタンレーMUFG証券は、ヘルニア薬の国内認可がほぼ確実となったことはポジティブサプライズだと評価。厚生労働省の第一部会の審議事項が15日に公表され、同社のヘルコニア(SI-6603)が審議事項に入っているとし、薬価次第だがベストケースでピーク売り上げ200億円、営業利益70億-80億円と同社では試算した。

  サッポロホールディングス(2501):2.8%安の3110円。17年12月期の営業利益は前の期比16%減の170億円と従来計画の213億円を下回った。IFRSを適用する18年12月期の営業利益は187億円を見込む。野村証券では、比較のため日本基準ベースの今期営業利益は前期比15%増の196億円と試算、北米飲料と海外食品・飲料の大幅増益を計画しているが、両事業とも前期第3四半期、第4四半期に苦戦が目立ち、事業環境が明確に好転していない中、計画達成に不確実性が高いと指摘した。

  アサヒグループホールディングス(2502):4.4%高の5691円。17年12月期の事業利益は前の期比32%増の1964億円、今期は12%増の2200億円を見込む。SMBC日興証券では、海外が成長の波に乗ると指摘、前期事業利益はサプライズはないが、数量堅調とプレミアム化によるミックス改善が寄与したとみる。今期は同証予想の2360億円を下回るが、国内は保守的な印象とした。

  中部電力(9502):6.5%高の1373円。JPモルガン証券では投資判断を「アンダーウエート」から「中立」、目標株価を1410円へそれぞれ引き上げた。徹底したコスト削減により利益創出への意識改革が進んでいる、中期計画達成の可能性を持たせる改善などと分析。株価の割高感は解消したとしている。

  ダブル・スコープ(6619):3.1%安の1510円。いちよし経済研究所では欧米自動車電池案件の立ち上がりの遅れなどにより、収益成長もいったん停止と予想。生産能力拡大を続ける中で、18年12月期も需給面でのミスマッチに苦しめられるとし、フェアバリューを2000円から1500円へ下げ。

  ポーラ・オルビスホールディングス(4927):3.5%高の4550円。大和証券は目標株価を3910円から4520円に上げた。18年12月期は新ブランドへの先行投資費用として前期の2億5000万円に対し15億円を見込んでおり、費用増を織り込んだ上での営業増益計画(前期比6.7%増の415億円)はポジティブとした。同証では今期営業利益予想を417億円へやや上積み、来期は453億円を見込む。

  アドバンテスト(6857):1.8%高の2210円。みずほ証券では投資判断を「アンダーパフォーム」から「中立」へ引き上げた。同証では中国スマートフォンの回復に不安が残る一方、メモリー投資には強気であることは同社にもポジティブとして18年3月期営業利益予想を201億円から203億円、来期を250億円から282億円へそれぞれ増額。目標株価を2100円から2250円へ変更。

  キトー(6409):5.2%高の2050円。いちよし経済研究所ではフェアバリューを2300円から2800円へ引き上げた。独シュタールのM&A入札案件の諸費用や円高影響の一巡により18年3月期営業利益予想を45億円から51億円(会社計画44億円)、米州・中国両地域の需要拡大などから来期を59億円から62億円へそれぞれ増額修正した。

  福井コンピュータホールディングス(9790):3.4%安の2283円。東海東京調査センターでは投資判断を「アウトパフォーム」から「中立」へ下げた。土木業者や測量業者に対する同社の三次元点群処理システムの導入が進み、足元はやや一服感が感じられると分析。業績予想を下方修正した。

  不動テトラ(1813):5%高の188円。いちよし経済研究所では、17年4-12月期営業利益は通期会社計画を超過し、工事採算の改善がみられると指摘。ブロック事業の受注は依然として低調だが、土木事業や地盤改良事業がそれを吸収できるなどとして成長トレンドの継続を見込み、18年3月期営業利益予想40億円(会社計画は前期比21%減の30億円)を維持した。

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