Photographer: Akio Kon/Bloomberg

日本株は小幅続伸へ、米景気は緩やかインフレで回復

更新日時
  • 米生産者物価やフィラデルフィア景況指数は伸び、VIXは低下
  • 日経平均一時400円超高、105円台への円高加速で午後後半伸び悩む
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16日の東京株式相場は続伸。米国の足元の経済情勢や株式市場の落ち着きに安心感が広がり、リスク資産を見直す買いが継続した。海外事業主導の連続増益計画が好感されたアサヒグループホールディングスなど食料品株のほか、電気・ガスやサービスなど内需セクター中心に東証1部33業種は全て高い。

  TOPIXの終値は前日比18.10ポイント(1.1%)高の1737.37、日経平均株価は255円27銭(1.2%)高の2万1720円25銭。

  大和住銀投信投資顧問・経済調査部の門司総一郎部長は、「米国は持続的な景気拡大局面にあるとみており、減税やインフラ投資の効果を踏まえると、成長率は3%を超える可能性が高い。ファンダメンタルズ調整ではなく、需給調整による株安は終わった」とみる。きょうの日本株市場では電力などディフェンシブ業種が上げ、「株高に懐疑的な向きが多いことがうかがえるが、米国の株高継続で来週は製造業や金融など景気敏感セクターに買いが入る」とも予想した。

東証内

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  1月の米生産者物価指数(PPI)は、食品とエネルギーを除くコアベースで前月比0.4%上昇した。市場予想は0.2%。2月のフィラデルフィア連銀の製造業景況指数は前月の22.2から25.8に上昇、米住宅市場指数は72と前月比変わらず、1999年以来の高水準付近いにある。

  連邦準備制度理事会(FRB)による利上げ継続の観測から、米10年債利回りは2.9%付近で高止まりした半面、米国株はダウ工業株30種平均が300ドル以上上げ5連騰。米国株のボラティリティー指数(VIX)は2日連続で20を下回った。

  海外の動きを受けた投資家心理の好転で、上昇して始まった週末の日本株は徐々に上げ幅を広げ、午後早々に日経平均は一時401円高の2万1866円まで買われた。三菱UFJモルガン・スタンレー証券の三浦誠一投資ストラテジストは、米長期金利は2013年に3%に乗せたが、米経済は崩れず、今後は減税効果も期待できると指摘。「ダウ平均が急落後の半値戻しを達成し、一番底を確認した。日本株も2月いっぱい値固めし、3月には再び買われる」との見方を示した。

  ただ、ドル・円相場は午後1時すぎから急速に円が強含み、一時1ドル=105円50銭台までドル安・円高に振れると、株価指数も伸び悩み。三浦氏は、「105円より円高方向で想定してしまうと、来期業績は良くて横ばい、あるいは減益とのアナウンスが出てくる可能性がある」と言う。

  政府はこの日、日本銀行の正副総裁人事案を国会に提示、黒田東彦総裁の再任と新副総裁には雨宮正佳理事、早稲田大学の若田部昌澄教授を充てる。大和住銀の門司氏は、「リフレ派の若田部教授を副総裁に充てる人事は円安要因との受け止めもあるようだが、大本の金融政策が変わるわけではなく、インパクトはない」とみていた。

  東証1部33業種は電気・ガス、パルプ・紙、石油・石炭製品、ゴム製品、食料品、化学、建設などが上昇率上位。売買代金上位では、三菱UFJモルガン・スタンレー証券が強気判断に上げた京セラ、決算説明会の内容が評価されたTHK、今期も増収増益計画のトレンドマイクロとアサヒグループホールディングスが高い。半面、社長が交代する日本電産のほか、キーエンス、SUMCO、三井金属は安い。

  • 東証1部の売買高は14億2888万株、売買代金は2兆7149億円、代金は前日から8.5%減り、2日連続で3兆円を下回った
  • 値上がり銘柄数は1708、値下がりは298
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