米上院:移民に関する提案を全て否決-ドリーマー巡り対立強まる

更新日時
  • ドリーマーへの市民権付与や国境警備予算を盛り込む超党派案も否決
  • コーニン、コーカー両議員はドリーマー保護の一時延長案を示唆

米上院は15日、移民に関する4つの提案を全て否決した。幼少期に親に連れられ米国に入国した不法移民の若者「ドリーマー」180万人の保護を巡り意見対立が強まった。

  上院が否決した提案にはドリーマーに市民権への道を開き、国境警備に250億ドル(約2兆6500億円)の予算を提供する超党派の合意案が含まれていた。同案はトランプ大統領やセッションズ司法長官、国土安全保障省が厳しく批判し、 ホワイトハウスが拒否権をちらつかせていた。採決結果は賛成54、反対45と、可決に必要な60に届かなかった。

  大統領の提案を反映させ市民権や国境の壁予算を含めるとともに、抽選で永住権を付与する制度の廃止と親族の呼び寄せによる移民の厳格な制限を盛り込んだ別の案は、賛成39票、反対60票で否決された。

  ホワイトハウスのサンダース報道官は、超党派グループの合意案に拒否権発動も辞さない姿勢を示した声明文で、「さらに何百万人もの未成年者の密入国」を促す「危険な政策であり、国を害する」と同案を批判した。トランプ大統領は、「巨大な恩赦」をもたらす措置だとツイートした。

  これに対し、上院のシューマー民主党院内総務は、トランプ大統領を「頑固者」と呼び、大統領が「法制化の可能性のある提案をどれも妨げている」と批判した。民主・共和両党の上院議員グループは数週間の交渉を経て14日に提案をまとめていた。

米上院の移民制度案をめぐる行き詰まりについてブルームバーグのサヒル・カプールがリポート

(出所:Bloomberg)

  コーニン共和党上院院内幹事(テキサス州)は採決後、上院にはドリーマー問題に対応する新たなチャンスがあると述べ、3月23日までに可決が必要な大型歳出法案で恐らく機会を得られると予想。国境警備強化とともにドリーマー保護を一時延長することを上院が決める可能性に言及した。同党のコーカー上院議員(テネシー州)は、3年延長が議論中の1つの案だと語った。

原題:Senate Blocks Immigration Plans, Deepening Stalemate on Dreamers(抜粋)

(ホワイトハウスや上院議員らのコメントを追加して更新します.)
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