3月のFOMC:今年の米利上げ回数見通し引き上げ、可能性小さいか

  • 1月の米CPIが予想を上回るなどインフレ加速の兆候
  • それでも十分な人数の当局者が予想を引き上げる状況は想定困難

米国の物価統計にインフレ加速の兆しが見られ、今年の米利上げ回数が金融当局のこれまでの予想である3回よりも多くなるのではないかとの観測が一部台頭している。

  それでも3月20、21両日の連邦公開市場委員会(FOMC)に臨む当局者が、金利予測分布図(ドット・プロット)に示す今年の利上げ回数の予想中央値を、もう1回分増やす可能性は小さいと考えられる。そうするには、中道派とされる当局者のほぼ全員が見通しを引き上げるという、劇的な変化が必要となるだろう。

ドット・プロット

  昨年12月に公表されたドット・プロットで、2018年に4回以上の利上げを見込んだ当局者は16人中4人だけだった。予想中央値を現行の3回から引き上げるには、さらに4人が加わらなければならない計算だ。なお、今月3日のイエレン氏の連邦準備制度理事会(FRB)議長退任に伴い、3月のFOMC参加者は15人に減る点も留意しなければならない。

  12月の時点で今年3回の利上げ見通しを示した当局者は6人で、そのうち1人はイエレン氏と推察される。ブルームバーグの分析では、残りは恐らくパウエル議長(当時は理事)、クオールズ理事、サンフランシスコ連銀のウィリアムズ総裁、ニューヨーク連銀のダドリー総裁、ダラス連銀のカプラン総裁と考えられる。

  14日に発表された1月の米消費者物価指数(CPI)は予想を上回る伸びとなった。だが、この統計を基に、新たに当局者4人が3月のFOMCで利上げ回数見通しを引き上げる可能性はゼロではないとしても、想定するには非常に無理があると言えそうだ。

  バークレイズの米国担当チーフエコノミスト、マイケル・ゲーペン氏は当局者について、「彼らは予想を多少変更する必要があるだろう。その結果、政策の道筋は最終的にこれまでより急勾配となりそうだ。それが3月に予想中央値を動かすのに十分かどうかといえば、恐らく無理ではないか」との見方を示した。

原題:Will the Fed Soon Signal Four Hikes in 2018? Don’t Bet on It(抜粋)

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