Photographer: Akio Kon/Bloomberg

日銀刺激策縮小に賭けた円強気派、買い持ち強化-株安・円高で

  • 「今あるリスクイベントの1つは日銀執行部人事」との指摘も
  • 新FRB議長初の利上げを巡り最近のボラティリティー継続の公算

日本銀行の刺激策縮小を見越した円強気派が、今月に入ってからの世界的な株安とそれに伴う円高の恩恵にあずかっている。

  AMPキャピタル・インベスターズのダイナミック投資ファンド責任者ネーダー・ナエイミ氏(シドニー在勤)は今週、円の買い持ちを積み増しした。円が米ドルやポンド、フィリピン・ペソに対して上昇するとの見方からだ。

  シンガポールのヘッジファンド、キット・トレーディング・ファンドは、円の米ドルとニュージーランド・ドルに対する上昇に賭けている。バンテージ・ポイント・アセット・マネジメントは米ドル・円ボラティリティーのロングポジションを選好している。

  ナエイミ氏は「台湾ドルとシンガポール・ドル、米ドル、ポンド、フィリピン・ペソに対して大幅な円のロングポジションを13日に加えた」と述べ、「これ自体で優れたリスクリワードの取引だが、循環株セクターにおける私のエクスポージャーに対する有益なヘッジでもある」と説明した。

   総裁や副総裁を含めた日銀政策委員会の人選を巡る不確実性はあるものの、円高を想定するトレーダーは日銀政策の微調整に伴い円高がさらに進むとみている。キット・トレーディングの運用担当者キース・ダック氏は「今あるリスクイベントの1つは日銀執行部人事だ。私は円売りも円買いもするが、今は米ドルとニュージーランド・ドルを対円でショートにしている」と話した。

  パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長就任後、初めてとなる連邦公開市場委員会(FOMC)が3月20、21両日開催される。パウエル議長体制での米金融引き締めの行方を取り巻く不確実性も引き続き金融市場を動揺させ、円高を促す可能性がある。

  ナエイミ氏は「新FRB議長にとって初の利上げが広く見込まれているが、市場がそれを試そうとして、最近のボラティリティーが継続するリスクがある。FOMCが近づく3月上旬に市場が再び落ち込み、4-6月(第2四半期)に向け耐性のある反発に向けた舞台が整うと見込んでいる」との見方を示した。

  バンテージのニコラス・フェレス最高投資責任者(CIO、シンガポール在勤)は、「世界的に資産全般のボラティリティーが高まる場合、円と円のボラティリティーがセーフヘイブン(安全な避難先)として機能する傾向がある。円のボラティリティーはまた、世界の景況感と逆相関だ」と語った。

原題:Yen Bulls Betting on BOJ Taper Bask in Stock Rout, Add to Wagers(抜粋)

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