Photographer: Bloomberg Creative Photos/Bloomberg

ドル・円が続落、一時1年3カ月ぶり106円台前半

更新日時
  • 海外市場の流れ引き継ぎ一時106円31銭と16年11月11日以来の安値
  • 基調としては105円を目指す流れにありそう-ANZ
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東京外国為替市場のドル・円相場は続落し、一時1年3カ月ぶりに1ドル=106円台前半まで水準を切り下げた。前日の海外市場で、米消費者物価指数(CPI)発表後に米金利上昇・株高となった中でドル売りが進んだ流れが継続。麻生太郎財務相の為替を巡る発言も円買い材料視された。

  ドル・円相場は15日午後3時現在、前日比0.4%安の106円55銭。朝方に前日の海外時間の安値106円72銭を下回り、106円台前半まで下落。商業決済の集中する五・十日仲値にかけて下げ渋ったものの、昼にかけて再び売りが強まり、一時106円31銭と2016年11月11日以来の安値を付けた。主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は一時0.2%安と2日以来の水準まで低下した。一方、円は主要16通貨に対して全面高。

  オーストラリア・ニュージーランド銀行(ANZ)マーケッツ本部の吉利重毅外国為替・コモディティー営業部長は、ドル・円の下落について「安値圏で東京市場が始まった中で、一部投資家のストップロスを付けた動きではないか」と説明。「予算教書を皮切りに財政赤字への懸念がある中で、予想を上回るCPIが出てきてドル売りに拍車が掛かってきた。全般的にドル売り圧力が強い中で、ドル・円には遅れて波及している格好。基調としては105円を目指す流れにありそう」と語った。

  外為ドットコム総研の神田卓也取締役調査部長は、米CPIが予想を上回り米10年債利回りが2.9%台乗せ、米株が上昇した中でドル安・円高の動きは違和感が強いとしながらも、「昨年の安値を割り込んでドル安に弾みが付き、流れができている」と指摘。「麻生財務相の為替発言や黒田日銀総裁のデフレ脱却に関する発言などは、円高材料として受け止められた」と言う。一方で、「RSIなどのテクニカル指標では売られ過ぎを示唆しており、きょうの米経済指標などで一時的にモメンタムが止まる可能性はある」との見方も示した。

  前日に米国で発表された1月のCPIは総合指数、コア指数ともに市場予想を上回る一方、小売売上高は予想外の減少となった。米指標を受けて米長期金利が一時2.92%程度と14年1月以来の水準まで上昇する一方、米国株相場は4日続伸してS&P500種株価指数は年初来プラスを回復。こうした中、ドルは全面安となり、ブルームバーグ・ドル指数は前日比0.8%低下した。

  麻生財務相は15日午前の衆院予算委員会で、急激に進んでいる円高を受け、為替の急激な動きに対しては「口先介入をやってきた」とし、「今の状況の中において、特別に介入せねばならないほど、急激な円高でもなければ、円安でもない」と説明。また、黒田東彦日本銀行総裁は同じく衆院予算委で、デフレ脱却宣言が行われれば日本経済にとって大きな前進と述べた。

  ユーロ・円相場は同時刻現在、0.3%安の1ユーロ=132円84銭。一時132円52銭までユーロ安・円高が進んだ。ユーロ・ドル相場は0.1%高の1.2465ドル。一時1.2473ドルと今月5日以来の水準までユーロ高・ドル安が進む場面もあった。

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