Photographer: Andrew Harrer/Bloomberg

米CPI、相場急落で重要性増す-きょう発表、前月比や詳細にも注目

  • コアCPI、前年比は伸び鈍化でも前月比ではインフレ加速示唆か
  • 2日発表の賃金の伸び加速で米国債利回り急騰、株は調整局面入り

米労働省が14日発表する1月の消費者物価指数(CPI)は、最近記憶されるところで最も注目される経済指標となる。今月の米国株や米国債の急落を受けて投資家が状況把握に努めているためだが、全体像をつかむには主要数字以外にも目を向ける必要がありそうだ。

  ブルームバーグがエコノミストを対象に実施した調査の予想中央値によると、食品とエネルギーを除くコアCPIは前年同月比1.7%上昇で、昨年12月の1.8%上昇からは伸びが鈍化したとみられる。だが、前月比でみると、インフレは加速したかもしれない。同調査によると、コアCPIは前月比0.2%上昇。これはウェルズ・ファーゴ・セキュリティーズのアナリストによると、3カ月ベースの年率でインフレ率2.3%となり、2017年2月以来の高さという。

  しかも、神経質になっている金融市場は、米利上げ加速を促しかねないペースで予想以上にインフレが高進している兆しが少しでもあれば、激しく動揺する可能性がある。今月2日発表された1月の雇用統計で雇用・賃金の伸び加速が示されると、利上げ懸念で米国債利回りは急騰、株式相場は急落し2年ぶりの調整局面に入った。以降、株と比べ比較的安全と見なされる債券への資金逃避もあり、米国債と米国株は綱引き状態となっている。

  UBSセキュリティーズのエコノミスト、サム・コフィン氏は「市場は今、インフレリスクに備えているようだ」とし、前月比ベースでのCPIに「いつもより、大きな反応があるかもしれない」と指摘した。

  物価の根底にある基調を理解し、それを金融市場での取引にどう生かすかを考えるには、1月のCPIに含まれるさまざまな要因を細かくチェックする必要がある。これには、数字の一部に見られる想定以上の強さや、年初によく見られる企業の値上げ行動などが含まれる。

  さらに、前年同月比の伸び鈍化が見込まれている理由の一部には、昨年1月のコアCPI上昇率が2.3%と同年で最も高かった事実がある上、一部項目を対象に統計上の手法が変わったことも状況を複雑にさせる。スマートフォンの価格は急速な技術進歩を反映させる形で調整される一方、中古の車・トラックについては3カ月移動平均から1カ月ごとの価格変動を示す指標に変わる。

  労働省は先週、昨年12月のコアCPIを前月比0.2%上昇と、先月発表の0.3%上昇から下方修正した。1月に関してブルームバーグが調査したエコノミスト70人中、予想中央値を上回る0.3%上昇を見込むのは6人のみだが、結果が予想通りになっても、市場に落ち着きが戻るとは限らない。

  INGバンクのエコノミスト、ジェームズ・ナイトリー氏は強い消費者需要を背景に、企業は「十分な価格決定力を持ち、コストの上昇を価格に転嫁する公算が大きい」とリポートに記述。「このため、今週はインフレ指標が落ち着いて市場は多少安心するかもしれないが、その状況は続かないもようだ」と付け加えた。

原題:U.S. CPI Data Take on Bigger Importance After Markets Plunge (1)(抜粋)

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