Photographer: Akio Kon/Bloomberg

日本株3日続落、円高加速し一時1700、2万1000円割れ-輸出中心売り

更新日時
  • 一時1ドル=106円台と16年11月以来の円高、株価は4カ月ぶり安値
  • 米国の消費者物価指数を注視、良くも悪くも日本株にリスクの懸念

14日の東京株式相場は3営業日続落。為替が1年3カ月ぶりの水準までドル安・円高が加速し、企業業績への悪影響が懸念された。輸送用機器や電機、精密機器など輸出株、海運や非鉄金属、鉄鋼株など景気敏感セクターも安い。

  TOPIXの終値は前日比14.06ポイント(0.8%)安の1702.72、日経平均株価は90円51銭(0.4%)安の2万1154円17銭。両指数は昨年10月13日以来、およそ4カ月ぶりに一時1700ポイント、2万1000円を割り込む場面もあったが、大引けにかけてはやや下げ渋った。

  岡三アセットマネジメントの前野達志シニアストラテジストは、「為替がいよいよ円高方向に動きだし、投資家心理の悪化は避けられない、来期の業績悪化懸念も踏まえると、日本株の一段の下押しも覚悟すべき」と言う。米長期金利の2.8%台を市場はまだ受け入れられず、「年度内にリスク・オフの円高が105円まで進むと想定すれば、日経平均の下値めどは2万円」とも話した。

東証玄関前

Photographer: Akio Kon/Bloomberg

  S&P500種株価指数が0.3%高など前日の米国株が堅調、米投資家の恐怖心理を示すシカゴ・ボラティリティー指数(VIX)が3営業日続けて低下と海外市場が落ち着く中、きょうの日本株は小高く開始。日経平均は126円(0.6%)高まで上げ幅を広げた。

  ただ、買いの勢いは続かず、午前半ば以降はマイナス圏に転じると、円が強含みで推移した為替と歩調を合わせ、午後は下げピッチが加速。TOPIXは25ポイント超、日経平均は294円安まで売り込まれた。ドル・円は午後に一時16年11月以来の水準となる1ドル=106円80銭台までドル安・円高に振れた。前日の日本株終値時点は108円29銭。

  みずほ証券エクイティ調査部の三浦豊シニアテクニカルアナリストは、米国で14日に発表される消費者物価指数(CPI)でインフレ懸念が高まれば、「米10年債利回りは2.9%を目指して再び上昇し、その場合の米国株急落やリスクオフの円高に備えた売りが日本株に膨らんだ」とみていた。また、岡三アセットの前野氏は、「パウエル新議長を迎えたFRBのスタンスが株式など資産市場にフレンドリーなら問題ないが、足元ではインフレファイター的な姿勢を警戒している印象だ」と言う。

  ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想では、1月の米CPIは食品・エネルギーを除くコアベースで前月比0.2%上昇となる見込み。昨年12月も0.2%上昇だった。米連邦準備制度理事会のパウエル議長は13日、最近の株価急落を受け、金融システムへの脅威に対する警戒を怠らないとしつつも、緩やかな利上げを継続する方針を表明した。

  東証1部33業種は輸送用機器、海運、非鉄金属、その他金融、情報・通信、電機、精密機器など26業種が下落。上昇は空運、石油・石炭製品、医薬品、食料品など7業種。売買代金上位ではトヨタ自動車や安川電機、日東電工が売られ、今期利益計画の下方修正やメリルリンチ日本証券の目標株価引き下げを受けた三菱マテリアル、岩井コスモ証券が投資判断を下げたディー・エヌ・エーも安い。半面、今期も大幅増益を見込む東海カーボン、利益と配当計画を増額したブイ・テクノロジー、JPモルガン証券が強気判断に上げたSCREENホールディングスは高い。

  • 東証1部の売買高は18億4229万株、売買代金は3兆4450億円
  • 値上がり銘柄数は432、値下がりは1581
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