Photographer: Tomohiro Ohsumi

円は潜在的にサプライズ満載、強気派も弱気派も同様に警戒を

投資家は円に関してはシートベルトを締めたほうがよさそうだ。

  ドルは対円で極めて重要なテクニカルのサポート水準を割り込む瀬戸際にあり、円の強さが再認識されつつある市場では、円のボラティリティーが持続的に高い局面が始まったばかりなのかもしれない。

  先の世界的な株式相場混乱で、円は2月2日以降に貿易加重ベースで3%近く上昇した。しかし逃避通貨として地位だけではなお、最近の上昇を完全に説明するには不十分だ。

  トレーダーらの間では日本銀行の拡張的金融政策には限界があるとして、仮に黒田東彦総裁の続投が決まったとしても、日銀はなお緩和策を縮小する必要に迫られるとの観測が強まっている。

  加えて米政権は海外からの投資を呼び込むため、財政赤字拡大を通じたドル安政策を提唱まではしないものの、少なくとも気を悪くしていない。これも円高の一因だ。

  スポット市場が円ロングになっていない証拠は、108円のサポートを割り込んだ後のプライスアクションに表れているだけでなく、ドル・円の大きな変動で利益を得るオプションの需要増加にも示される。

  14日発表の米消費者物価指数(CPI)が強い数字となった場合、あるいは最近の株式相場の混乱が反転した場合、こうした逃避目的の円ロングはすべて手じまいを迫られる可能性がある。しかもそれは、ポジションを積み始めた時と同様に起こるかもしれない。つまり速いスピードで、テクニカル上のラインを次々と破り、後ろを振り返らないというものだ。

  • 備考:カラマニス氏はブルームバーグ向けに執筆する為替・金利ストラテジストで、両氏の指摘は個人の見解で投資助言を意図したものではありません

原題:Yen May Have More Surprises in Store for Bulls and Bears Alike(抜粋)

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