Photographer: Michael Nagle/Bloomberg

米株式相場がついに調整局面入り-市場の専門家の見方

  • 低金利の時代は終了、バリュエーションは高過ぎる
  • ボラティリティーをショートとしていたファンドからの売り止まらず

米株式相場が8日、調整局面入りした。市場のあらゆる事象と同様にこれは簡単には説明が付かない。原因は利回りの上昇なのか、ヘッジファンドによる複雑なポジションの処分売りなのか、バリュエーション(株価評価)が高騰してはじけたのか、あるいはそのどれにも該当しないのか。比較的平穏な2日間の後に調整局面入りした米株式相場について市場の専門家に意見を聞いた。

金利の試練

  MUFGユニオンバンクのチーフ金融エコノミスト、クリス・ラプキー氏:「低金利の時代がもう終わりになり、パーティーに出されたパンチボウルのパンチがなくなることを意味する。それも急にだ。株式市場は景気の先行指標であり、今は経済がまっすぐに下降する道を示している。米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル新議長にとって就任後初の政策決定会合となる3月の連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げを決めることは決してない。かれらはそれほど正気を失ってはいない」

相関

  バンダ・リサーチの調査責任者エリック・リュー氏:「リスク回避の基本的な原動力が再びシフトしたようだ。週初に見られた株と債券価格が正反対の方向に動くという『古いタイプのリスクオフ環境は弱まったようだ。その代わり、この24時間の相場環境は、利回り上昇と株価下落という先週のパターンを踏襲している」

安全への逃避

  オークブルック・インベストメンツの共同最高投資責任者、ピーター・ジャンコブスキス氏:「安全への逃避が要素になっていることは間違いない。さまざまなセクターの値動きを見れば、最も持ちこたえているのは公共事業株で、その次は生活必需品株だ。相場はかなり持ちこたえたが終盤30分程度で急落した。高値から10%の調整局面に入ったことで、投資家に再び市場への参加を促すかもしれない。アジアや欧州でどのような流れになるか見極める必要がある」

ヘッジファンド

  ウィリアムズ・キャピタル・グループのスティーブン・カール氏:「ヘッジファンドやマネーマネジャーは、どんなトリガーポイントを持っていようと、今はそれに基づいて動いている。静観することはできない。トレーダーは週末前最後の営業日である金曜日に備えている。先週金曜日も大きく売り込まれた。明日の市場が不安定な場合、今日のように終盤で急落することもあり得る」

新体制

  ワシントン・クロッシング・アドバイザーズのポートフォリオ・マネジャー、チャド・モーガンランダー氏:「これはまず売ってから考える状況だ。今の市場参加者の多くはこの10年間、米連邦準備制度が人為的にボラティリティーを抑え込む環境で過ごした。当局がそこから離れる中、現実が戻り始める。10年間の夢のような話はまさに終わろうとしている」

原題:What Just Happened? Six Views on How the Correction Finally Came(抜粋)

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