ドル・円は上昇、日本株下げ渋りや米金利高止まりで109円付近

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  • 朝方は米株安を受けて円買い先行、一時108円50銭と3日ぶり安値
  • 株安止まらずリスクオフ続くとドル・円下がってくる-大和証

東京外国為替市場のドル・円相場は上昇。前日の米国株の大幅下落を受けてリスク回避に伴う円買いが先行したが、その後は日本株の下げ渋りや米長期金利の高止まりを背景に円高圧力が和らいだ。

  9日午後4時9分現在のドル・円は前日比0.3%高の1ドル=109円06銭。朝方に108円50銭と3営業日ぶりの水準まで円高に振れた後、3連休前の仲値需要期待から108円台後半まで回復し、正午過ぎには戻り高値の109円09銭を付けた。

  大和証券の亀岡裕次チーフ為替アナリストは、前回と違い今回は米株安でも米金利がほとんど下がらなかったことが、ドル・円の支えになっているが、「今のように米長期金利が高止まりしているとむしろ株安は止まりにくい」と指摘。「いくら金利が支えとは言っても、リスクオフが続くとドル・円はどうしても下がってくるだろう」と話した。

  8日の米株式相場は大幅続落。金利上昇の景気への悪影響が懸念され、ダウ工業株30種平均は1000ポイント超下げて終了、S&P500種株価指数は1月26日の最高値からの下落率が10%を超えた。歳出増への懸念や欧州金利の上昇を背景に米10年債利回りは、一時2.88%と4年ぶりの水準に上昇。その後戻す場面もあったが、2.8%台で高止まっている。

  9日の東京株式相場も大幅反落。ただ、日経平均株価は700円超下げた後一進一退となり、508円安で引けた。米株先物は前日比マイナスからプラスに転じている。

  ソニーフィナンシャルホールディングスの石川久美子為替アナリストは、「米国の実体経済が悪いわけではない以上、積極的にドル・円を売る理由はない」と指摘。ただ、株が一段安となれば、ドル・円が1月安値の108円28銭を割り込み、108円割れを試すこともあり得ると語った。

  来週は米国で12日に2019年度の予算教書が公表される。経済指標では14日に1月の消費者物価指数(CPI)の発表が予定されている。

  大和証の亀岡氏は、予算教書は金利上昇リスクをはらんでおり、CPIも1月はドル安が進行し、商品市況も高かったことをを考えると「予想対比では上振れリスクの方が高く、その場合は金利上昇に働く可能性がある」と指摘。金利上昇による株安が続いた場合、「リスクオフでドル買いというのもあるので、ドル・円はクロス円(ドル以外の通貨の対円相場)ほど大きくは下がりにくいが、108円割れぐらいのレベルはあり得るだろう」と話した。

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