政府:革新機構期限9年延長、傘下に新ファンド-役割明確化

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政府は9日、産業革新機構の設置期限を2024年度から9年間延長することを盛り込んだ産業競争力強化法の改正案を閣議決定した。今国会での成立を目指す。ほかの官民ファンドを傘下に置いたり、大型投資の事前承認が不要になるなど、「国の中核ファンド」として権限を強化。民業との役割分担はより明確にするとしている。

  経済産業省の発表資料などによると、同機構の名称は「産業革新投資機構」に改称。機構傘下に期限15年程度の新ファンドを設立するとともに、他省庁の官民ファンドもぶら下げることができるようになった。これまで10億円超の案件は外部委員を含む革新委員会の事前了承が必要だったが、今後は現場の判断で迅速な投資判断が可能となるという。

  産業革新機構は「次世代の国富を担う産業の育成・創出」を経営理念に掲げ、09年に15年間の期限付きで設置された官民ファンド(投資能力2兆円)。活動期限が7年を切り長期案件への投資が困難となったため、同省の研究会で在り方を議論していた。ルネサスエレクトロニクスやジャパンディスプレイなど救済色の強い投資も行ってきた。また、収益源は大企業関連案件に頼っている。

  同機構は「民業圧迫」の批判を考慮し、新ファンドの投資対象はバイオ、創薬、宇宙など民間の進出が進まず、長期・大規模なリスクマネーが必要な分野を中心とする考え。今後、政府が投資基準を示し、機構の役割を明確化する。改正案は成立後3年をめどに点検・見直しをする予定。

(第3段落を加筆しました.)
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