すべて売り、中国市場の風向き一気に変わる-人民元も株も大幅下落

  • 本土株の時価総額は約72兆円失われ、人民元は8日に1.2%安
  • 春節控えた流動性逼迫観測も状況悪化させる-オアンダのイネス氏
A customer looks at a newspaper article displayed on a white board in front of an electronic stock board at a security firm in Shanghai, China. Photographer: Tomohiro Ohsumi
Photographer: Tomohiro Ohsumi

中国市場の風向きがいかに速く変わるかを、投資家はあらためて強く思い知らされた。

  人民元は8日に一時1.2%下げ、2015年の実質切り下げショック後以来の大幅安を記録した。株式市場では大型株や銀行株を中心に売りが膨らみ、本土株の時価総額はこれまでに約6600億ドル(約71兆8300億円)失われている。

  中国市場では相場下落時に売りが売りを呼ぶ傾向が強く、トレーダーは避難先を見つけるのが困難になりつつある。国債はほとんど癒やしにならず、商品相場にも下落圧力がかかっている。

  オアンダのアジア太平洋地域トレーディング責任者スティーブン・イネス氏(シンガポール在勤)は「投資家が積極的に利益確定に動いている」と指摘。「市場参加者はリスクを減らし、現金を持ちたいと思っている。過去数日の中国株の下げが間違いなく人民元に影響を与えた」と述べた。同氏はまた、春節(旧正月)連休を控えて流動性逼迫(ひっぱく)感が強まるとの観測も状況悪化につながっているとの見方を示した。

  今年の中国金融市場の出足は力強かった。本土で取引される人民元はアジア通貨の中で最も大きく値上がりし、上海総合指数は1月にほぼ全営業日で上昇した。ただ、過熱感を示す兆候は至るところで見られるようになり、本土のエネルギーと金融、日用品の業種別株価指標は先月、いずれも買われ過ぎの水準に達していた。これらの業種は過去3日間、大きく下げている。

原題:Everything’s a Sell in China After $660 Billion Equity Wipeout(抜粋)

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