日産自:今期営業利益予想を下方修正、在庫調整や完成検査問題で

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  • 従来予想から800億円減額し、5650億円に-世界販売計画も引き下げ
  • 米国の法人税率引き下げの恩恵で純利益は7050億円に上方修正

日産自動車は8日、今期(2018年3月期)の営業利益予想を従来の6450億円から5650億円に下方修正した。市場予想の6626億円を下回った。無資格の担当者が完成検査に携わっていた問題で追加の損失が発生するほか、米国での在庫調整などが利益をさらに圧迫する。
  
  日産自の発表資料によると、営業利益予想の引き下げでは完成検査問題関連の追加費用で300億円の減益要因となるほか、販売会社の在庫調整で400億円、原材料価格の上昇が200億円分の利益を押し下げるとしている。

  田川丈二常務は横浜市の本社での会見で、在庫調整の約半分は北米地域で発生したとし、同地域の需要を高めに見積もっていたなかで「17年モデルイヤーの在庫が過剰に膨らんだ」と説明、「今後のマーケットを見据え、高すぎた当初の計画を変更する必要がある」と述べた。

  純利益予想は従来の5350億円を7050億円に増額した。トヨタ自動車やホンダと同様に米国の法人税率引き下げが増益に寄与するとしている。売上高は従来予想の11兆8000億円を据え置いた。通期の為替前提は1ドル=111円、1ユーロ=130.2円にそれぞれ円安方向に変更。従来予想はそれぞれ108円と118円だった。

  10-12月期の営業利益は前年同期比ほぼ半減の824億円と市場予想1587億円を大きく下回った。完成検査問題で国内工場の稼働ペースが落ちていたなか、国内売上高は同14%減の1兆1047億円、営業利益は67%減の486億円と落ち込みが目立った。国内の新車販売台数は9万5000台と前年同期比3割近い減少となり、12月には世界全体でも前年実績を下回った。通期の世界販売台数目標も5万台引き下げ、578万台としている。

  日産自は完成検査問題にかかる影響などを考慮し、11月にも通期営業利益予想を引き下げていた。田川常務は、同問題で生産ペースを落としたために輸出向け車両にも悪影響が出たほか従業員の教育費等など追加のコストもかかったとし、「再度下方修正しなければならなかったことを重く受け止めているところ」と話した。

(下方修正の詳細や会見での日産幹部のコメントなどを追加します.)
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