ドル・円下落、日本株や米株先物の失速が重しに-109円台前半

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  • ドル・円は気迷い状態、短期間での株急落の痛み残存-三菱UFJ信
  • きょうから明日にかけての米FRB高官の発言重要-ドイツ証券

東京外国為替市場のドル・円相場は下落。前日の米株式相場の大幅反発を受けてドル買い・円売りが先行したものの、日本株の上げ幅縮小や軟調な米株先物に連れて反落した。米暫定予算案の上院での採決を巡る不透明感などもドル・円の重しとなった。

  ドル・円相場は午後3時54分現在、前日比0.3%安の1ドル=109円21銭。朝方に109円72銭まで買い進まれる場面があったが、仲値公表以降は売り圧力が強まり、午後には一時109円14銭まで値を切り下げた。

  三菱UFJ信託銀行資金為替部為替市場課の池島俊太郎課長は、「ドル・円は気迷い状態。日中の動きも全体的に見極めモードで、日本株の上げ幅縮小や米株先物の下げを見ながらの動きだった」と説明。「米S&P500種や日経平均株価にしても水準的にはいいところまで下げたものの、短期間で下げた分痛みもある。元に戻れるかどうかという点では時間がかかりそうで、ドル・円もレンジ感の強い時間が続きそうだ」と述べた。

  6日の米国株式相場は大幅反発し、ダウ工業株30種平均が2年ぶり、S&P500種が1年3カ月ぶりの値上がり幅となった。シカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティ指数(VIX)は一時50台と2015年の中国の人民元切り下げ以降の最高水準に上昇したが、最終的には30付近まで低下した。この日の東京株式市場では、日経平均株価が午前に一時743円高まで上昇したが、午後の取引で失速し35円高まで上げ幅を削った。

  オーストラリア・ニュージーランド銀行(ANZ)マーケッツ本部の吉利重毅外国為替・コモディティー営業部長は、「米暫定予算の採決の行方や結論が持ち越されたドイツの連立交渉などもリスク要因として重しになっている」と指摘。「市場はまだ神経質さを残しており、28日に開催される米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル新議長の議会証言までは、ドル・円は動きづらそうだ」と述べた。

  米暫定予算を巡っては、6日に米下院が政府機関の資金を3月23日まで手当てする暫定予算案を可決。政府機関の閉鎖回避は上院に委ねられている。パウエルFRB議長は28日に半期に一度の金融政策報告を議会に提出するとともに、米国の経済状況について証言する。また、7日から8日にかけては、ニューヨーク連銀のダドリー総裁ら6人の地区連銀総裁の発言が予定されている。

  ドイツ証券外国為替営業部の小川和宏ディレクターは、今後のドル・円について「このまま株式市場が落ち着くかどうかが鍵だが、きょうから明日にかけての米FRB高官の発言が重要だ。米経済が強いということに自信を持たせることができるか。また、金利が上昇する中でもそこまでスピード感はないということを意識させられるかが鍵」と指摘。「市場が落ち着きボラティリティが低下してくれば、ドル・円は徐々に金利差を意識してじり高になっていきそうだ」と述べた。

  ユーロ・ドル相場は同時刻現在、0.2%高の1ユーロ=1.2395ドル。ユーロ・円相場は0.2%安の1ユーロ=135円35銭。

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