長期金利が小幅上昇、リスク回避姿勢後退で-日銀オペや株失速が支え

更新日時
  • きのうの反動で売り先行も、金利は大きく上昇しない-メリル日本証
  • 株の変動率が高いうちはオペ減額もないだろう-パインブリッジ

債券市場では長期金利が小幅に上昇した。前日の米国市場で株式相場が急反発し、米国債が売られたことから投資家のリスク回避姿勢が後退して売りが先行した。一方、日本銀行がこの日のオペで中長期債の買い入れ額を据え置いたことに加えて、日本株が午後に上げ幅を縮めたことで相場の下値は限定的となった。

  7日の現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の349回債利回りは、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値より1ベーシスポイント(bp)高い0.08%で寄り付いた後、0.075%にやや買い戻されて推移した。

  メリルリンチ日本証券の大崎秀一チーフ金利ストラテジストは、「株式相場が急反発した海外市場からの流れで、円債はきのう買われた反動で売りが先行した。引き続き海外の市場動向を確認したいとの意向も残っている」と指摘。ただ、「日銀が大量に国債を買っているため、金利は海外のように大きく上がることはない。さすがに10年ゾーンまでは売りにくい」と言う。

  長期国債先物市場で中心限月3月物は前日比6銭安の150円42銭で取引を開始し、いったんは150円37銭まで下落。午後にかけては下げ渋る展開となり、株価の伸び悩みで一時150円49銭とプラスに転じる場面もあった。結局は横ばいの150円48銭で引けた。
  
  6日の米株式相場は急反発。ダウ工業株30種平均は前日比567.02ドル(2.3%)上昇の24912.77ドルと、2年ぶりの大幅高となった。一方、米債相場は下落し、10年債利回りは10bp高い2.80%で引けた。この日の東京株式相場は反発し、日経平均株価は前日終値からの上げ幅が一時700円を超えた。しかし、その後は伸び悩みとなり、35円13銭高の2万1645円37銭で終了した。

  パインブリッジ・インベストメンツ債券運用部の松川忠部長は、「円債市場は株の上下動に冷静に対応しており、足元の株反発も想定内と捉えられている感がある」と指摘。「株のボラティリティーが高いうちは日銀のオペ減額もないだろうとの見方もあり、下値では買いがしっかり入っている」と言う。

  日銀はこの日午前の金融調節で、残存期間1年超5年以下と5年超10年以下、物価連動債を対象とする長期国債買い入れオペを通知。買い入れ額は全ゾーンとも据え置かれた。3ー5年と5-10年は前回のオペで3300億円、4500億円にそれぞれ増額された。

過去の日銀オペの結果はこちらをご覧下さい。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE