Photographer: Michael Nagle/Bloomberg

株急落でも米国の成長軌道は不変か-消費者心理は悪化の恐れ

  • 米国と世界経済のファンダメンタルズは極めて良好-サイナイ氏
  • 20%超の株価調整なら景気拡大に対する真の脅威に-ザンディ氏

5日の米国株の急落が直接、消費や雇用が堅調に伸びる米経済に深刻な打撃を与える公算は小さいものの、2016年11月の大統領選後に改善した消費者心理の悪化につながる恐れはある。    

  複数のエコノミストによると、経済成長への影響は米国株が下落し続けるのかどうか、つまり反発できず、S&P500種株価指数が19%上昇した昨年の強いパフォーマンスの継続に失敗するかどうかにかかっている。S&P500種は5日、前週末比4.1%安と2011年8月以来の下落率となった。

  米ディシジョン・エコノミクスのアレン・サイナイ社長は「これは株式市場のことであって経済のことではない」とし、「米国と世界経済のファンダメンタルズは極めて良好に見える。株式市場は米国や世界経済の状態を追い越し、18年の初めに過大評価されていた」と述べた。 
       
         

  一方、消費者景況感の指数は米国株の動きに沿う傾向がある。ブルームバーグ消費者信頼感指数は先週、2001年以来の高さに達した。ミシガン大学消費者マインド指数は13年ぶり高水準に近い。

  ノムラ・セキュリティーズ・インターナショナルのチーフ米国エコノミスト、ルイス・アレキサンダー氏(ニューヨーク在勤)は「富の増加が消費者信頼感の強さにつながり、これが強い消費の一因だ」と述べ、株安が続くなら「マイナスの影響しか及ぼさない恐れがある」とみる。

  ジャニー・モンゴメリー・スコットのチーフ債券ストラテジスト、ガイ・リーバス氏(フィラデルフィア在勤)も「株式市場で売りが数週間続き、下落率が10%になるようなら、消費者心理を若干悪化させるだろう」と語った上で、「そこまで来ているとはまだ思わない」と付け加えた。

  ただし、ムーディーズ・アナリティクスのチーフエコノミスト、マーク・ザンディ氏は、株式が「20-25%下げて弱気相場に入った場合、景気拡大に対する真の脅威になる」とし、「このシナリオなら、調整するのは株式相場にとどまらないことになる」と指摘した。

原題:Stock Plunge Would Need to Get Much Worse to Derail U.S. Economy(抜粋)

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