円ほぼ全面高、世界的株安でリスク回避の買い-米利上げ加速警戒も

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  • ドル・円は朝方の110円29銭から一時109円79銭まで下落
  • きょうの円高は株安が要因、FRB高官発言に注目-外為オンライン

東京外国為替市場で円は主要通貨に対してほぼ全面高。米国の利上げペース加速への警戒感が高まる中、前週末に米国株が急落したのに続いて週明けの日本株も大幅安となり、世界的な株安を受けたリスク回避の動きから円買いが優勢となった。

  5日午後3時38分現在のドル・円相場は前週末比0.2%安の1ドル=110円01銭。朝方に付けた110円29銭から、商業決済が集中する五・十日仲値公表にかけ一時109円79銭まで下落した。その後は下げ渋る展開となった。

  外為オンライン情報サービス室の佐藤正和顧問は、「きょうの円高は株安が要因。前週末の米ダウ平均が665ドル下げたが、米金利上昇に反応し、ドル・円は110円台で底堅かった。しかし、きょう日経平均株価が一時600円超下げ、円が買われてドル安・円高が進んだ」と説明。「米金利上昇懸念はあるが、米国株の上昇ペースが速かった中での小幅な調整だと思う。今晩の米国株が重要」と語った。

  2日の米国市場でダウ工業株30種平均は前日比665.75ドル(2.5%)安の25520.96ドルで終了。5日の日経平均株価は前週末比592円45銭(2.6%)安の2万2682円08銭と昨年12月15日以来の安値で引けた。一方、米長期金利は5日の時間外取引で一時2.88%まで上昇し、2014年1月16日以来の高水準を付けた。

  2日発表の1月の米雇用統計の非農業部門雇用者数は前月比20万人増加と市場予想(18万人増)を上回った。平均時給は前年比2.9%増加と2009年6月以来の高い伸び。ダラス連銀のカプラン総裁とサンフランシスコ連銀のウィリアムズ総裁は、今年の米利上げが3回から4回へ加速する可能性を示唆した。

  外為オンラインの佐藤氏は、「米景気は良く賃金も上昇している。今年は3回の米利上げ予想だが、これが4回になる可能性もある。今週は多くの米連邦準備制度理事会(FRB)高官の講演を控えており発言に注目。パウエル新議長はイエレン前議長の路線を踏襲するので大きな影響はないと思う」と述べた。

  5日の米国では、パウエルFRB議長が宣誓就任する。今週はセントルイス、ダラス、ニューヨーク、シカゴ、サンフランシスコ、フィラデルフィア、ミネアポリス、カンザスシティーの各地区連銀総裁の講演も予定されている。

  ユーロ・ドル相場は同時刻現在、0.1%安の1ユーロ=1.2451ドル。ユーロ・円相場は0.2%安の1ユーロ=136円97銭。

  クレディ・アグリコル銀行の斎藤裕司外国為替部長は、リスク回避を背景に「ユーロ・円が下落しやすいことがユーロ・ドルの重し。ドイツ連立政権交渉が長引いていることもポジティブ要因ではない」と指摘。ただ、「連立政権が壊れる話でもない。ユーロの上げ相場が変わったわけではない」と語った。

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