神戸鋼:データ不正の影響100億円-今期純損益は3期ぶり黒字

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  • 未定としていた純損益は450億円の黒字に、補償費用など織り込む
  • 顧客との安全検証進み、補償費用は「数十億円」にとどまる

神戸製鋼所は1日、アルミニウムや銅などの一連の検査データ改ざん問題を受けて未定としていた今期(2018年3月期)の連結純損益について、450億円の黒字(前期は230億円の赤字)を見込むと発表した。顧客との安全検証が進み、想定が困難としていた補償費用が大きく膨らまない見通しとなった。3期ぶりの黒字転換となる。

  データ改ざんの影響については今期の経常利益で100億円の減益要因を見込む。内訳はアルミ・銅事業で40億円、鉄鋼事業と本社部門で60億円。歩留まりの悪化や販売数量の減少の影響、弁護士費用などのほか、「数十億円」とみている顧客への補償費用も織り込んだ。

  昨年10月末の段階では補償費用がどの程度の金額になるか見通すことができず、状況が判明した後に特別損失として計上する予定としていた。ただ、顧客との安全検証が1日時点で出荷先525社のうち99%に当たる518社で進んでおり、補償費用は大きな金額にならない見通しとなったことを受けて、関連損失は全て経常損益段階で計上する。

  会見した河原一明常務執行役員は、データ不正問題によるアルミ・銅部門での販売量への影響は軽微とした上で「信頼回復に向けた説明を丁寧に行うことで、影響が長引かないように努力する」と述べた。 

  一方、米司法省からデータ改ざんに関する書類提出を求められている件については、やりとりは初期の段階としたが、詳細な説明は控えた。過去の例では罰金を科すなどの結論が出るまでに数年かかることもあり、河原常務は「現時点での影響額は把握できない」として、影響が出てくるとすれば「来期以降」との認識を示した。 

  期末配当は未定としているが、「来期以降の財政状態を考慮した上で決める」と述べた。

  同時に発表した17年4-12月期の連結経常利益は621億円(前年同期は260億円の赤字)、純利益は558億円(同365億円の赤字)だった。データ不正による経常利益へのマイナスの影響は40億円だった。通期の経常利益予想は、中国での建機販売が計画を上回っているとして従来予想の500億円から600億円(同191億円の赤字)に引き上げた。

(5段落以降を追加します.)
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