Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

日本株は急反発、米景況堅調と円高一服-決算評価の銀行上昇率トップ

更新日時
  • 日経平均7営業日ぶりの上昇、米ADP雇用は予想以上の増加に
  • 三井住友Fなど主要行決算、想定以上の進捗とゴールドマン

1日の東京株式相場は急反発。米国の良好な景況感を確認、為替の円高傾向も一服し、企業業績の堅調を見直す買いが入った。利益進捗(しんちょく)率の高さが評価された三井住友フィナンシャルグループなど銀行株が業種別上昇率1位。石油や医薬品、化学、輸送用機器など内外需セクターが幅広く高い。

  TOPIXの終値は前日比33.73ポイント(1.8%)高の1870.44と3日ぶり、日経平均株価は387円82銭(1.7%)高の2万3486円11銭と7日ぶりに上げた。両指数は大発会の1月4日以来の上昇率(TOPIX2.6%、日経平均3.3%)となった。

  富国生命保険の山田一郎株式部長は、「企業決算が総じて堅調で買い材料となっている中、日経平均は前日までの6日続落で1000円以上と下げがきつかった分、反動が出た」と指摘。ドル・円チャートを見ると、「1ドル=108円が過去1年間の節目。このラインを切ってくるとレンジが一段と下がり、企業収益の下方修正を懸念する水準となったが、109円台に戻ってきたことで安心感が出ている」と話した。

株価ボード前歩行者の冬景色

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

  米連邦公開市場委員会(FOMC)は1月30ー31日の定例会合で、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を1.25-1.5%のレンジで維持することを決定。利上げの継続方針も強調し、声明では「委員会は経済情勢がFF金利のさらなる漸進的な引き上げを正当化する形で改善されると予想している」と言及。前回声明から「さらなる」の文言を2カ所で加えた。パウエル次期連邦準備制度理事会(FRB)議長は5日に就任、次回会合を3月に開く。FF金利先物が織り込む米利上げ確率は、3月が95.9%となっている。

  給与明細書作成代行会社の米ADPリサーチ・インスティテュートが31日に発表した1月の米民間部門雇用者数は、23万4000人増と市場予想の18万5000人増を上回った。市場予想によると、2日発表予定の米労働省の雇用統計では非農業部門雇用者数が前月比18万人増となる見込み。前月は14万8000人増だった。

  野村証券投資情報部の若生寿一エクイティ・マーケット・ストラテジストは、「FOMCは自然体で3月の利上げを示唆し、景気の良さに自信を示した。金融政策もブレーキペダルに足を掛けるのではなく、アクセルを緩める程度で、株式市場にとって良い環境は続く」とみている。

  米景気に対する楽観的な見方や為替のドル安・円高の勢いが止まり、きょうの日本株は反発して開始。前引けにかけ上げ幅を広げると、午後も堅調に推移し、大引けにかけ一段高となった。きょうのドル・円は一時1ドル=109円40銭台と、前日の日本株終値時点の108円70銭から円安方向に振れた。ただ、米国株同様に高値圏でやや荒い値動きとなっており、日経平均ボラティリティー・インデックスは約2カ月ぶりに一時18に乗せた前日からは低下したが、1月16日の14.7を直近の底に上昇トレンドにある。

  東証1部33業種は銀行、石油・石炭製品、医薬品、鉱業、卸売、証券・商品先物取引、鉄鋼。サービス、その他金融、化学など32業種が上昇。海運1業種のみ下落。銀行は、1月31日に決算を発表した三井住友F、みずほフィナンシャルグループ、三井住友トラスト・ホールディングスの純利益の進捗(しんちょく)率が想定以上とゴールドマン・サックス証券が指摘した。

  売買代金上位では、米ゼロックスと富士ゼロックスの経営統合発表を受け、メリルリンチ日本証券がグローバルサービス網の獲得やコスト効率化、現金流出がない点を評価した富士フイルムホールディングスが大幅反発。みずほ証券がプライベートブランド「ZOZO」の販売開始を評価したスタートトゥデイ、四半期決算が好調のKDDIや営業利益計画を上方修正した日立製作所も高い。半面、四半期決算がアナリスト予想を下回った富士通やセイコーエプソンは急落。みずほ証券が投資判断を弱気に下げたLINEも安い。

  • 東証1部の売買高は18億1656万株、売買代金は3兆5134億円
  • 値上がり銘柄数は1789、値下がりは238
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