コーエン氏、外部資金の運用再開へ-SAC時代の戦略に新手法加える

  • ポイント72、従業員の有益なアイデアに対する追加報酬支払いを停止
  • 17年の経費除くリターンは10%超、16年の1%から復活

資産家スティーブン・コーエン氏は外部投資家の資金運用を週内にも再開する。同氏の最初のヘッジファンド、SACキャピタル・アドバイザーズが破綻前に採用していたのと類似した投資戦略を用いる。

  インサイダー取引で破綻したSACでは、コーエン氏は従業員の最良のアイデアに対価を支払い、それを自身のポートフォリオに反映させていた。有益なアイデアにボーナスを支払う慣行が従業員をインサイダー情報に走らせたと指摘した米政府は、同氏が外部資金を集めてヘッジファンド業務を行うことを2年間禁じた。

  事情に詳しい複数の関係者は、コーエン氏が運用を拡大する際、運用担当者やアナリストの最も有益なアイデアをつまみ食いする慣行を続けるだろうと語る。ただ、同氏のファミリーオフィス、ポイント72アセット・マネジメントの広報担当によれば、同社では従業員は見返りに追加の報酬や運用資金を全く受けていないという。それでもコーエン氏はこのやり方で、SACで年平均30%のプラスリターンを上げていた時のような力がまだあることを示そうとしている。

  コーエン氏はポイント72で外部資金の運用を制限される一方、昨年は経費を除いたベースで10%を超すリターンを上げた。16年のリターンはわずか1%で同氏にとっては過去2番目に悪い年間パフォーマンスだったが、そこから復活した格好だ。

  一方、業界関係者の中にはコーエン氏のやり方に疑問を呈する者もいる。ヘッジファンドに投資するボストン拠点のバルター・リキッド・オルタナティブズのブラッド・バルター代表は「規格外の利益をもたらす従業員は規格外のボーナスを期待する。ジャングルのおきてを変えることはできないことは、コーエン氏が誰よりも心得ている」と語った。

  ポイント72は30億-40億ドル(約3260億-4350億円)の外部資金で新たなファンドをスタートする。関係者によると、同社は当初最大で100億ドルの資金集めを見込んでいた。
     
原題:Steve Cohen Returns With New Twist on Approach He Used at SAC(抜粋)

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