TOPIX4日ぶり小反発、石油や好業績の信越化高い-円高懸念重し

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  • 米国の景気堅調・株高持続もプラス、ドル・円は108円で台往来
  • 建設や陸運など内需セクターは下落、日経平均は4日連続安に

29日の東京株式相場は、TOPIXが小幅ながら4営業日ぶりに反発。海外原油市況の上昇を材料に石油株が業種別上昇率のトップ。業績計画を上方修正した信越化学工業が大幅高と化学株も上げた。米国経済統計の堅調、株高トレンドの持続も投資家心理にプラス。

  半面、為替の円高進行リスクに対する懸念は根強く、主要株価指数の上値は限られた。業種では、モルガン・スタンレーMUFG証券が業界判断を「コーシャス(慎重)とした建設株のほか、陸運や医薬品、パルプ・紙株も安い。

  TOPIXの終値は前週末比1.06ポイント(0.1%)高の1880.45。日経平均株価は2円54銭(0.01%)安の2万3629円34銭と小幅に4日続落。

  三井住友アセットマネジメントの市川雅浩シニアストラテジストは、「企業業績が堅調で、好決算銘柄中心に買いが入り、下値を業績期待が支えている」と指摘。一方で、「最近の為替はドル安の動きが続いており、上値を追う展開にはならない。日経平均が2万4000円へ戻すには、少なくとも1ドル=109円台を維持することが必要」との見方も示した。

東証内

Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

  米商務省が26日に発表した2017年10ー12月の実質国内総生産(GDP)速報値は、前期比年率2.6%増と市場予想の3%増を下回ったが、経済の最大部分を占める個人消費は3.8%増と過去1年余りで最大の伸びとなった。設備投資は3年ぶりの高い伸び。

  26日の米国株はS&P500種株価指数が1.2%高、ダウ工業株30種平均は200ドル以上上げ、最高値を更新。半導体メーカーのインテルが急騰するなどテクノロジー、バイオ関連銘柄の上げが目立った。インテルの1ー3月(第1四半期)売上高は145億ー155億ドル、18年通期では過去最高の650億ドルに達する見通しで、いずれもアナリスト予想を上回った。

  三菱UFJモルガン・スタンレー証券の三浦誠一投資ストラテジストは、米経済は「消費と設備投資が予想以上に良好で、世界からモノを輸入して買ってくれることは世界経済にとってプラス。今後も減税効果が加わり、堅調が続く」とみている。

  週明けの日本株は海外の景気情勢、株高が投資家の買い安心感を誘い、小高く開始。午前はプラスで終え、日経平均は一時155円高まで買われる場面があった。ただ、為替の先行きに不透明感があり、午後は伸び悩みが鮮明。26日の海外市場で一時1ドル=108円20銭台までドル安・円高に振れたドル・円は、きょう午前は109円手前までドルが戻したものの、午後は108円60ー80銭台と戻りは鈍かった。岡三証券の山本信一シニアストラテジストは、「日本企業の約7割が今期のドル・円レートを110円と想定しており、現水準の108円台が続くと来期以降の業績期待が薄れるため、株価の上値は抑えられる」と話していた。

  東証1部33業種は石油・石炭製品、化学、卸売、鉄鋼、輸送用機器、金属製品、非鉄金属など17業種が上昇。石油は、26日のニューヨーク原油先物が1%高の1バレル=66.14ドルと反発、14年12月以来の高値を付けたことを受けた。下落は建設、パルプ・紙、陸運、海運、医薬品、食料品、不動産など16業種。

  売買代金上位では、18年3月期の営業利益計画を2割上方修正、SMBC日興証券やメリルリンチ日本証券のアナリストが評価した信越化学工業が大幅高。良好な四半期決算をみずほ証券が評価したエムスリーも上げ、仮想通貨のコインチェック騒動で顧客の資金流入が見込まれたSBIホールディングス、GMOインターネットも高い。半面、第3四半期決算が市場予想を下回った大東建託、業績計画の上方修正値が市場予想に届かなかった小糸製作所は売られた。

  • 東証1部の売買高は13億2628万株、売買代金は2兆5940億円、代金は前週末から11%減少した
  • 値上がり銘柄数は1129、値下がりは828
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